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2015年5月31日

2015年度 東京SJCD 第1回例会開催

新体制の第一歩として、寺西邦彦氏らよる充実の講演が展開される

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 さる5月31日(日)、都市センターホテル(東京都)において、2015年度 東京SJCD第1回例会が、参加者400名以上を集め盛大に開催された。

 本会は、本年度より就任した原田和彦新会長(東京都開業)のもと開催された初めての例会であり、議論やディスカッションを中心とした内容、若手メンバーのケースプレゼンテーションの機会拡大、広く世界の情報を収集する、といった所信表明が冒頭の会長挨拶にてなされた。

 インサービストレーニングの演者として登壇した寺西邦彦氏(東京都開業)は、「Osseointegrated implant 27年間の推移と現状 多数歯欠損症例におけるインプラント上部構造選択のガイドライン&低侵襲インプラント治療の実践」と題した講演を展開。自身が採用してきたインプラントシステム、術式の変遷を語りつつ、長期症例を振り返った。特に無歯顎症例の治療基準、長期経過にともない発生するインプラント補綴の力学的問題の予防策と対処法について懇切丁寧に解説し、基本手技の遵守、安全性や患者の快適性を重視した治療計画の大切さを強調した。さらに、近年臨床に取り入れている光機能化について言及し、この技術の特長である治療期間の短縮や低侵襲治療への応用について述べた。最後は、寺西氏が創作した言葉である「知技求心」(知識、技術、心を求めること)を座右の銘として示し、講演を締めくくった。

 続いてはケースプレゼンテーションとして、新藤有道氏(東京都開業)が「Version Tooth に考慮し咬合再構成を行った症例」、野平政哉氏(神奈川県開業)が「咬合崩壊症例にインプラントを活用して咬合再構成したケース」と題した講演をそれぞれ行った。また、東京SJCD顧問である茂野啓示氏(京都府開業)が座長を務め、同じく顧問を務める土屋賢司氏(東京都開業)、寺西氏、日高豊彦氏(神奈川県開業)がコメンテーターとして登壇し、供覧した症例の内容について忌憚のない見解を述べるとともに、両氏に対して示唆に富んだ助言を行った。

 充実した内容の講演と議論によって、会場は終始熱気に包まれ、まさに東京SJCDの新たな門出にふさわしい例会となった。