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2015年6月6日

南カリフォルニア大学(USC)、初の歯科衛生士向けプログラムを開催

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 さる6月6日(土)、7日(日)の両日、日本歯科大学生命歯学部(東京都)において、南カリフォルニア大学(USC)歯学部衛生士科による日本初の講演会が開催され、歯科衛生士や学生を主とした約170名が参集した。

 「南カリフォルニア大学歯学部 ジャパン・プログラム2015 第1回ハイジニストコース」と題された同講演には、特別ゲストであるM. Diane Melrose氏(南カリフォルニア大歯学部ディレクター)に加え、沼部幸博氏(日歯大生命歯学部歯周病学講座教授)ならびに9名の著名歯科衛生士が登壇した。USC歯学部では、これまでに歯科医師向けの教育プログラムは多数行ってきたが、歯科衛生士向けのプログラムは今回が初となる。

 1日目は、コースディレクターである山下恒彦氏(デンテックインターナショナル代表)の開会挨拶のあと、USCより招聘されたMelrose氏が「米国の歯科衛生士業務」について解説。米国における口腔疾患の傾向と、それに対する歯科衛生士のアプローチが述べられた。日本と同じく予防が重視されている米国では、その方法として、フッ化物の応用、全身疾患の影響の考慮、患者への教育、禁煙の支援などが挙げられており、日本と共通する部分も多くみられた。

 続いて、歯科衛生士演者による発表に移り、田内友貴氏(銀座UCデンタルインプラントセンター)、丸橋理沙氏(フリーランス)、藤本和泉氏(歯科・林美穂医院)、本田貴子氏(フリーランス)が講演。インプラント周囲炎を発症させないために、歯科衛生士がインプラントをどのようにメインテナンスしていくべきかについて、それぞれの知見をもとに述べた。

 2日目も引き続き歯科衛生士演者が登壇し、鈴木朋湖氏(フリーランス)、小林明子氏(小林歯科医院)、石原美樹氏(フリーランス)、北原文子氏((有)エイチ・エムズコレクション)、安生朝子氏(藤橋歯科医院)が発表。鈴木氏、小林氏、石原氏は歯科衛生士の技量が問われるSRPについて、北原氏は患者とのコミュニケーションについて、安生氏は自身が考えるメインテナンスのあり方について講義した。

 その後、最後の講演者として、沼部氏が「SRPの威力を検証する」と題して、歯周病のメカニズムとSRPの意義を解説。「SRPの威力を最大限に高めるためには、確実なテクニックの実践だけでなく、バイオフィルムの脅威を取り除くことを総合的に考えることが必要だ」と結論付けた。