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2015年8月23日

深井保健科学研究所第14回コロキウム開催

「NCDsと口腔保健」をテーマに

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 さる8月23日(日)、東京国際フォーラム(東京都)において、深井保健科学研究所(深井穫博所長)第14回コロキウムが「NCDsと口腔保健」をテーマに開催された。

 世界の死亡原因は、循環器疾患、がん、糖尿病等のNCDs(Non-communicable diseases:非感染性疾患)が上位を占め、NCDsの発症予防と重症化予防がグローバルな健康施策の最重要課題とされている。本コロキウムでは、今後の健康施策の観点から、NCDsと口腔保健について最新のエビデンスを踏まえた議論が行われた。

 まず午前は、深井氏による趣旨説明の後、5名の演者が「ヘルスサイエンス・ヘルスケアの最新トピックス」について発表した。なかでも、大山 篤氏(神戸製作所東京本社健康管理センター)による「定年前後の労働者が、健康についてもっとも後悔していること」と題した発表では、以前ビジネス誌がシニア層を対象に「健康に関する後悔」を調査し「歯の定期受診を受ければよかった」が1位で話題になったことを受け、みずから同様の調査を実施したところ同じような結果が得られたことを報告し、参加者の注目を集めた。

 午後は、シンポジウム「NCDsと口腔保健―エビデンスの蓄積と健康施策の展開」が行われた。深井氏が「NCDsと口腔保健をめぐる現状と課題」について解説後、花田信弘氏(鶴見大教授)の座長のもと、岩崎正則氏(九歯大准教授)、嶋崎義浩氏(愛院大教授)、上野尚雄氏(国立がん研究センター)、吉野浩一氏(横浜銀行)らがエビデンスの観点からそれぞれ講演した。

 つづいて、安藤雄一氏(国立保健医療科学院)の座長のもと、岡本悦司氏(国立保健医療科学院)、花田氏、安藤氏がそれぞれ健康政策の観点から講演。なかでも、安藤氏は「特定健診・特定保健指導と歯科関連プログラム~Common Risk Factor Approachの「練習問題」として~」と題して発表し、いわゆるメタボ健診に歯科関連プログラムの導入するメリットや、作成したマニュアルの構成について紹介した(詳細はザ・クインテッセンス9月号「GUEST EDITORIAL」欄を参照)。その後、総合討論が行われ、盛会裏に終了した。