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2015年9月20日

日本歯科衛生学会 第10回学術大会開催

節目の会は「食べる楽しみを支える口腔ケア」をメインテーマに成功裏に閉幕

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 さる9月20日(日)から22日(火)の3日間、札幌コンベンションセンター(北海道)において、日本歯科衛生学会 第10回学術大会(武藤智美大会長、吉田直美会長)が「食べる楽しみを支える口腔ケア」をメインテーマに開催され、約1,300名が参集した。10回の節目を迎えた本大会は、記念講演、特別講演、教育講演、シンポジウム、口演発表、ポスター発表、ワークショップ、道民フォーラムなど多彩なプログラムが組まれ、メインテーマにも掲げられた、「食べる楽しみを支える」ために、他職種と連携して活躍するこれからの歯科衛生士像を身近に感じられる内容となった。

 2日目に行われた教育講演2では、森崎市治郎氏(梅花女子大看護保健学部口腔保健学科長・教授)による「スペシャルニーズのある人の歯科保健と食の支援―歯科衛生士と歯科医師の協働作業―」との演題で講演が行われた。氏は、自身の症例を示しながら、日本で増加傾向にある摂食障害について詳説したのち、ライフステージごとにみられる食行動にまつわる障害と、歯科における摂食障害への対応の心構えなどを紹介した。

 最終日は、シンポジウム「食べる楽しみを支える多職種の連携」が行われた。まず基調講演として、平野浩彦氏(東京都健康長寿医療センター研究所社会科学系専門副部長)が地域包括ケアシステムは元来日本に存在していた概念であり、それが最近になって再び注目されるようになった経緯を説明。そのうえで、歯科に求められる対応について述べた。その後、看護師、管理栄養士、歯科衛生士のそれぞれの立場から、山田律子氏(北海道医療大看護福祉学部教授)、安田淑子氏(地域食支援グループハッピーリーブス)、渡邊由紀子氏(元気なお口研究会「まほろば」代表)が、最期まで食べられる口腔をつくるには歯科衛生士の力が必要であることを強く訴えた。

 なお、次回は、2016年9月17日(土)から19日(月)の3日間、広島国際会議場(広島県)において、浮田瑞穂大会長のもと開催予定。