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2015年10月4日

第2回日本サルコペニア・フレイル研究会研究発表会開催

「ロコモティブシンドロームの現状と対策」をテーマに

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 さる10月4日(日)、伊藤国際学術研究センター(東京都)にて、第2回日本サルコペニア・フレイル研究会研究発表会が「ロコモティブシンドロームの現状と対策」をテーマに開催された。

 日本サルコペニア・フレイル研究会は、社会の高齢化にともない近年非常に注目を集めており、その対策が喫緊の課題である「サルコペニア、フレイル」について多分野における研究の発展・情報交換を目的に設立された。第2回の研究発表会である今回は、主に加齢による運動器の障害のため移動能力の低下をきたした状態と定義されており、高齢者の虚弱化の1つである「ロコモティブシンドローム」がメインテーマに取り上げられた。

 午前中のシンポジウム「サルコペニア・フレイルのトピックス:基礎から臨床まで」では、「サルコペニア発症の分子機構(佐久間邦弘氏、豊橋技術科学大健康支援センター)」「代謝の可塑性とサルコペニアについて(重本和宏氏、東京都健康長寿医療研究センター)」「リハ栄養からみたサルコペニアの現状と対策(若林秀隆氏、横浜市立大附属市民総合医療センター)」「動脈硬化リスクとしてのサルコペニア(小原克彦氏、愛媛医療センター)」「基本チェックリストを用いたフレイル評価(佐竹昭介氏、国立長寿医療研究センター)」の5題の発表が行われ、サルコペニアに関する最新の基礎的知見や臨床現場で活用できるフレイルの評価法等が報告された。

 午後の基調講演では中村耕三氏(国立障害者リハビリテーションセンター)が登壇し、ロコモティブシンドロームの概念や運動器の障害について解説。また、スポンサードシンポジウム「ロコモティブシンドロームの現状と展望」では、「運動器疾患の疫学:地域住民コホートROADより(吉村典子氏、東大22世紀医療センター)」「ロコモティブシンドロームの臨床判断値とその意義(緒方 徹氏、国立障害者リハビリテーションセンター)」「地域におけるロコモティブシンドロームの対策(帖佐悦男氏、宮崎大医学部)」「ロコモーショントレーニングによる運動介入の効果と実際(石橋英男氏、伊奈病院)」「サルコペニアとロコモティブシンドローム(原田 敦氏、国立長寿医療センター)」の5題の発表が行われた。ロコモティブシンドロームの定義を再確認するとともに、地域での取り組みの報告や効果的な介入プログラムの紹介、ロコモティブシンドロームとサルコペニアの比較など多彩な内容で活発な意見交換が行われた。