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2015年10月11日

ヘルスケアミーティング2015開催

臨床の振りかえりによって、資料収集・データ蓄積の重要性を再認識する場に

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 さる10月11日(日)、12日(月)の両日、秋葉原コンベンションホール(東京都)において、日本ヘルスケア歯科学会(杉山精一代表)によるヘルスケアミーティング2015が「臨床の振りかえり」をテーマに開催され、約270名が参集した。

 1日目は主に2つのパートで構成されていた。まず、前半部では「症例を振りかえる」のテーマで6名の歯科医師・歯科衛生士が登壇。エックス線写真撮影に同意を得られなかったケースや母親の来院をきっかけに家族ぐるみの定期健診につなげたケースなど、それぞれの切り口から症例を取り上げ、得られた気づきや反省点について紹介した。また、後半部「自分の医院を振りかえる」では、寺田昌平氏(兵庫県開業)と宇田川義朗氏(東京都開業)が自院の患者のデータ分析をふまえた取り組みや医院システムについてそれぞれ解説した。

 2日目の基調講演では、豊島義博氏(JCOHR)が「多施設臨床研究の意義 日本ヘルスケア歯科学会が日本の歯科医療を変えていく」と題して講演。先日ウィーンで開催されたコクランコロキウムをふまえたEBMの最新知見や開業医が臨床研究を行う際の注意点などについて述べた。

 さらに、シンポジウム「臨床成績が歯科医療を変える」では、日本歯周病学会、日本小児歯科学会、日本歯科保存学会の各学会が臨床研究についてどのように考えているか、現状どのような取り組みを実施しているのかなどについて、三辺正人氏(神歯大大学院歯学研究科口腔科学講座歯周病学分野教授)、有田憲司氏(大歯大小児歯科学講座教授)、桃井保子氏(鶴見大歯学部保存修復学講座教授)がそれぞれを代表して講演を行った。

 全プログラムをつうじて、大会テーマにも挙げられていた「臨床の振りかえり」を実践することによって、本学会が日頃より重視している資料収集・データ蓄積の重要性をあらためて見直す機会となった。