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2015年11月1日

日本臨床歯周病学会 第22回関東支部歯科衛生士セミナー開催

「Perioを予防しよう!」をテーマに

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 さる11月1日(日)、神奈川県歯科医師会館(神奈川県)において、日本臨床歯周病学会 第22回関東支部歯科衛生士セミナーが「Perioを予防しよう!」をテーマに開催され、約130名が参集した。

 本会は午前と午後の2部で構成されていた。午前の部では、まず症例発表ということで4名の歯科衛生士が登壇。咬合性外傷を伴う重度歯周炎のケースや歯周治療を通じて患者の心の変化が起きたケースなど、それぞれの切り口から一症例を取り上げ、得られた気づきや反省点について紹介した。その後、本学会の認定歯科衛生士取得を目指す参加者向けに、症例発表の際にどういう点に注意したらよいかなど、参考症例をふまえて解説がなされた。

 午後の部では、特別講演として田村 恵氏(歯科衛生士・河野歯科医院)が登壇した。氏はまず、自院に来院した重度歯周炎の症例を提示。他院で治療を受けるなど、歯科が介入しているにもかかわらず、歯周病の発症・重症化を予防できていない日本の歯科医療の現状について訴えた。そのうえで、歯周病を予防するには生涯にわたるメインテナンスが不可欠であり、そのためにはすべての患者を対象とした検査の実施、資料収集が大事だと強調した。その後、小児から成人にかけてう蝕予防とともに歯周病予防にも努めているケースや、家系的に歯周病のリスクがある中見守り続けているケースなど、自身が担当している患者の症例を数十例にわたって紹介した。一人ひとりの患者の口腔内写真やエックス線写真、歯周組織検査といった大量の資料の数々、そして何より、その人の背景や性格をよく理解している氏の話に、参加者は終始メモを取り続けていた。