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2015年11月15日

第15回日本訪問歯科医学会開催

「新 訪問歯科診療~認知症・摂食嚥下障害への対応~」をテーマに

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 さる11月15日(日)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都)において、第15回日本訪問歯科医学会(守口憲三実行委員長、野坂洋一郎学会長)が「新 訪問歯科診療~認知症・摂食嚥下障害への対応~」をテーマに開催され、多数の歯科医療従事者が参集した。

 野坂洋一郎学会長による開会挨拶後、メイン会場では柿木保明氏(九歯大副学長)の座長のもと、シンポジウム1「認知症と訪問歯科診療」が行われ、高田淳子氏(厚生労働省医政局歯科保健課歯科口腔保健専門官)、高瀬義昌氏(医師・たかせクリニック理事長)、福井智子氏(杉並区歯科保健医療センター診療医長)がそれぞれ登壇。高田氏は最近の歯科保健医療施策の動向について時系列で示しながら、訪問歯科診療のさらなる周知や認知症への歯科の介入研究の必要性について述べた。高瀬氏は、軽度認知障害(MCI)の定義が曖昧であることや、認知症と老化現象の違いについてわかりやすく解説。また、一次性認知症(治らないもの)と二次性認知症(治るもの)についても言及し、鑑別診断・治療法などを紹介した。福井氏は、日常における訪問歯科診療の症例を供覧しながら認知症の初期、中期、後期に応じた歯科的介入について解説した。

 午後は、4名の会員による口演が行われた後、野坂学会長の座長のもと、シンポジウム2「訪問歯科における摂食嚥下の評価と訓練」が行われた。シンポジストは、須田牧夫氏(日歯大口腔リハビリテーション多摩クリニック院長代理医長)、藤井 航氏(九歯大老年障害者歯科学分野准教授)、菅 武雄氏(鶴見大歯学部高齢者歯科学講座講師)が務め、摂食嚥下障害の状態(軽度、中等度、重度)に応じた機能評価やリハビリテーションの取り組みなどを披露した。各講師の講演を熱心に聴講している参加者の様子から、摂食嚥下リハビリテーションに対する関心の高さがうかがえた。

 なお、別会場では認定訪問歯科コーディネーター講座と認定訪問歯科衛生士講座が同時開催されたほか、ポスター展示や出展ブースにも多くの参加者が詰めかけ、盛況となっていた。