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2015年12月5日

第22回JIADS総会・学術大会開催

「ヨーロッパにおける再生療法の潮流」をテーマに

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 さる12月5日(土)、6日(日)の2日間、血脇記念ホール(東京都)において、第22回JIADS総会・学術大会(浦野 智理事長)が「ヨーロッパにおける再生療法の潮流」をメインテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士ら400名以上が参集し盛会となった。

 1日目の午前中は、若手歯科医師および歯科衛生士らによる会員発表が行われた。トップバッターの尾野 誠氏(京都府勤務)は、「歯周外科治療のラーニングステージ 初めての手術での事前準備と工夫」と題し、自身が初めて行った2つの根面被覆手術に臨むにあたり行った、綿密な準備について発表。患者選択や術式に関する知識の整理、オレンジの皮を使ったシミュレーションなど、患者に負担をかけないよう事前に慎重な準備を行うことの必要性を述べた。また、坂本まゆ氏(歯科衛生士・貴和会新大阪診療所)は、「外科処置に携わる歯科衛生士として~外科処置後の適切な対応~」と題し、外科処置後のプロフェッショナルケアやセルフケア指導について、術式や目的、術後の創部の治癒変化の特徴をふまえた対応について発表。歯科衛生士によるきめ細やかな対応をとおして患者との距離が縮まれば、患者の協力が得やすくなり、歯科医師の治療のゴールに向かいやすくなると結んだ。その他、演題、演者を以下に示す。

「私のLearning Stageの歩み」(山脇史寛氏、群馬県勤務)
「最終補綴物を意識したプロビジョナル・レストレーションの重要性―JIADSとの関わりを通して―」(古宇田道生氏、茨城県開業)
「Longevityを支えるもの」(佐久間隆章氏、福島県開業)
「JIADSコンセプトの実践―インプラントを用いて咬合挙上を行い、咬合再構成を行った症例―」(原 博章氏、岡山県開業)
「歯科衛生士という仕事を通じて学んだこと」(小焼山真実氏、歯科衛生士・関根歯科医院)

 今回のメインスピーカーには、スイスよりDr. Anton Sculean(ベルン大教授)を招聘し、2日間にわたり特別講演が行われた。なかでも初日の「Clinical concepts and new developments in regenerative periodontal therapy」と題した講演では、歯周組織再生療法に用いるさまざまな骨移植材や成長因子について、最新の文献や臨床例とともに1つひとつ詳しく解説。骨縁下欠損や根分岐部病変に対する再生療法なども多数提示し、基礎と臨床の両面からの説得力ある内容に参加者は見入っていた。

 その他、2日間ともコーポレートセッションと企業展示が行われ、各会場ともにぎわいを見せた。