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2015年12月13日

株式会社ヨシダ、2週連続で第2回DNA特別講演会を開催

「口腔からはじまる全身健康!」をテーマに

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 さる12月6日(日)、13日(日)の2日間、株式会社ヨシダ東京上野本社ビル(東京都)にて、第2回DNA特別講演会(株式会社ヨシダ主催、山中一剛代表取締役社長)が「口腔からはじまる全身健康!」をテーマに開催され、両日とも定員100名が満席となり盛会となった。

 本講演会のDNA(Dental Next Action~All for Next Generation)とは、ヨシダ社が歯科医療機器メーカーとして「地域医療の現場と経営を支えるパートナー」となるため、歯科医療の次の時代を歯科医院とともに共創していく企業活動であり、医科・歯科の垣根を越え、すべての生活者に貢献できる歯科医療価値の創造をめざすもの。本年3月に開催された第1回特別講演会も好評を博した。

 今回、2週連続での開催となった本講演会。なかでも6日(日)は、座長も兼任した天野敦雄氏(阪大教授)が「健康も不健康も口からやってくる」と題して講演。歯周病の病因論の変遷を紐解きながら、歯周病と全身疾患との関連や、歯周病原細菌の1つであるP.g菌の特徴などをわかりやすく解説した。

 つづいて、糖尿病専門医である西田 亙氏(内科医、愛媛県開業)が登壇し、「歯科医院だからこそ出来る糖尿病予防~健口から健幸へ~」と題して講演。糖尿病と歯周病は生活習慣病であり、食習慣や喫煙の影響が大きいことなどの類似点を挙げるとともに、歯周病治療によりHbA1cが有意に改善された実例なども紹介。医科とは違い、あらゆる世代が定期的に来院する歯科医院こそ糖尿病予防にアプローチできるとした。

 岡崎好秀氏(国立モンゴル医科大客員教授)は「~謎解き口腔機能学~すべては口から始まった」と題し登壇。節足動物などの前口動物は血液が青で口が横に開くのに対し、脊椎動物などの後口動物は血液が赤で口が縦に開くなど、生物の進化のふしぎを解説。いまだに解明されていないことが多々あり、何事にもつねに「なぜなのかを考える」ことが重要であるとした。

 最後に、今井一彰氏(内科医、福岡県開業)は「人間本来の機能を取り戻す鼻呼吸~上流の歯科医療だからこそ出来ること~」と題して講演。まず口呼吸のさまざまなリスクに触れたうえで、厚ぼったく、乾いていて、オトガイに緊張があるなどの「典型的な口呼吸のくちびる」を見抜く目をもつことの大切さを述べた。また、医科と歯科では予防の概念が違うこと、すなわち医科は早期発見(二次予防)で、歯科は未病(一次予防)であり、歯科の役割の重要性を説いた。

 全講演の最後には、演者4名が再度登壇し、相田能輝氏(東京都開業)のモデレーターのもと活発な質疑応答が行われた。両日とも満席で会場は熱気に包まれ、本講演会への関心の高さがうかがえた。