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2016年1月31日

第25回ライオン New Year セミナー開催

歯科衛生士を中心に約480名が参集

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 さる1月31日(日)、よみうり大手町ホール(東京都)において、「第25回ライオン New Year セミナー」(公益財団法人ライオン歯科衛生研究所主催、公益社団法人日本歯科医師会・公益社団法人日本歯科衛生士会後援)が開催された。「健康寿命の延伸を目指した口腔機能への気づきと支援―新たな時代の歯科衛生士の役割―」のテーマにふさわしく、歯科衛生士を中心とした約480名が参集し、盛会となった。

 まず藤重貞慶氏(ライオン歯科衛生研究所理事長)の開会挨拶と、眞木吉信氏(同研究所東京デンタルクリニック院長、東歯大教授)の座長挨拶の後、奥村 康氏(順天堂大アトピー疾患研究センター長、同大特任教授)が登壇。「免疫と長生き」の演題のもと、心のはたらきが体に与える影響を軸に、メディアでは報道されない健康や医療の情報を語った。「免疫が馬鹿になるのがアレルギー」「借金とタバコが認知症防止の秘訣」「図太い悪人は花粉症にならない」など、ユーモアたっぷりの話しぶりに、会場からの笑いが絶えなかった。

 続いて、関野 仁氏(東京都立心身障害者口腔保健センター)が、「歯科衛生士が行う歯周基本治療の可能性と優位性」と題して講演した。セルフケアが行き届きにくい心身障害者には、フラップ手術などの歯周外科手術は予後がよくないことが多い。そうしたケースにおいて、歯周基本治療が成果を上げた事例を、自身の考案したノウハウをもとに解説した。

 最後に、菊谷 武氏(日歯大教授、口腔リハビリテーション多摩クリニック院長)が登壇。「食べることに問題のある患者に歯科は何ができるか?」を演題に、加齢や病気により医院に通えなくなった人たちへの歯科のあり方を述べた。従来は、歯の欠損や咬合不良、義歯不適合などの「器質性咀嚼障害」が重視されていたが、加齢や脳血管障害、認知症などによる「運動障害性咀嚼障害」も視野に入れる必要があるとし、その人の咀嚼機能をきちんと評価し、それに合った食形態を提案することがこれからの歯科に求められる仕事だと語った。