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2016年5月27日

第65回日本口腔衛生学会・総会開催

メインテーマに「The better oral health, the happier daily life」

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 さる5月27日(金)から29日(日)の3日間、東京医科歯科大学(東京都)において、第65回日本口腔衛生学会・総会(川口陽子学会長、宮崎秀夫理事長)が「The better oral health, the happier daily life」をメインテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士らが参集した。今回は、第12回アジア予防歯科学会と共同の開催で合わせて約1,000名が参集し、盛会となった。

 3日目のメインシンポジウムは、「わが国におけるこれからの予防歯科・地域保健」と題し、最初に明治大学商学部学生による予防歯科に対するアイディアが発表された後、産業歯科保健、予防歯科臨床、地域歯科保健のそれぞれの立場から、これからの予防歯科・地域保健について検討がなされた。

 まず、座長の川口陽子氏(医歯大大学院健康推進歯学分野)より、これまで本学会に設けられていた市民公開講座にて一般の人に対して歯科の情報発信を行ってきたが、その逆、すなわち一般の人の歯科についての考えや期待について把握・討論する機会がなかったことから、本シンポジウムで一般の人の意見のひとつとして明治大学の学生より予防歯科普及のアイディアが発表されるはこびとなった経緯が述べられた。

 紹介を受けて、山本拓海氏、山下奈保美氏、池田向志氏、坂本由香莉氏(明治大商学部4年生)が登壇し、プレゼンテーションを行った。内容は、歯周病で歯を失う人の多い現状を変えるためには、歯周病のリスクの高い社会人に着目し、ビジネスの成功者には歯の健康が欠かせないことをアピールする冊子の作成と配布を企業に提案するというもので、昨今気運の高まる「健康経営」の考え方も取り入れ、企業側にとって従業員の歯科疾患をコントロールすることに経営的なメリットがあると強調した。

 続いて、加藤 元氏(日本アイ・ビー・エム健康保険組合予防歯科)が「産業歯科保健のこれからの展開」の題で、築山雄次氏(福岡県開業)が「20年先を見据えた臨床予防歯科」の題で、矢澤正人氏(東京都新宿区役所健康部)が「地域歯科保健からみたこれからの予防―8020運動から食べる機能の支援まで」の題で登壇し、それぞれの立場から意見を述べた。

 ディスカッションでは、大学生らと他の演者との間で質疑応答がなされ、和気あいあいとした雰囲気であった。

 その他、受賞講演、特別講演、シンポジウム、ポスター発表等が行われ、各会場ともにぎわいを見せた。