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2016年5月29日

第8回スタディーグループKOKO特別企画開催

「超高齢化社会の今歯科医療として考えること」をテーマに

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 さる5月29日(日)、名古屋国際会議場(愛知県)において、「第8回スタディーグループKOKO特別企画」(石原美樹代表)が開催され、約110名が参集した。今回は「超高齢化社会の今 歯科医療として考えること」をテーマとして、米山武義氏(静岡県開業)と杉山総子氏(歯科衛生士・米山歯科クリニック)を招き、訪問歯科治療で長きにわたってタッグを組んできた2人の活動と治療の根拠について、5時間にわたり講演した。

 まず米山氏が登壇し、「歯科の近未来は歯科衛生士の活躍にかかっている ~口腔医療時代の幕開け~」と題し講演した。歯周病が専門分野だった氏が、どうして歯科医師として要介護高齢者にかかわることになったのか、またその治療とケアの根拠となる論文を示したあとに、要介護高齢者へのかかわりにいかに歯科衛生士の力が必要であるか、歯科の未来は高齢者への治療とケアにあり、そこには必ず歯科衛生士の活躍の場があることを熱弁した。また口腔機能と義歯の重要性についても、実際のケースを交えながら強調した。

 続いて杉山氏が「ライフステージにそって ~口~への関わりを考える」と題し、複数の重度の要介護高齢者に対する実際の口腔ケアについて、情熱的な語り口で講演を行った。数々の訪問歯科のノウハウについて示したほか、1965年の歯科衛生士専門学校卒業以降、歯科衛生士として長きにわたって診療に携わってきた氏は、「75歳までは現場で仕事をするつもりだ」として、歯科衛生士が長くやりがいをもって携わることのできる仕事であることを後進に伝えた。

 聴衆らは、演者らが示した口腔ケア後の患者たちの表情の変化や、生きる気力を取り戻した姿に、感嘆の声を上げていた。

 講演後、これがラスト講演になるという杉山氏に石原氏から花束が贈呈され、盛会のうちに終了となった。