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2016年8月27日

第5回日本包括歯科臨床学会学術大会・総会が盛大に開催

「健口長寿を目指して―包括歯科臨床を紐解く―」をテーマに

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 さる8月27日(土)、28日(日)の両日、神戸国際会議場(兵庫県)において、第5回日本包括歯科臨床学会学術大会・総会(筒井照子顧問、横田 誠顧問、国賀就一郎会長、任 順興大会長)が「健口長寿を目指して―包括歯科臨床を紐解く―」をテーマに開催され、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士ら450名以上が参加し盛会となった。

 本大会は2日間にわたり、歯科医師、歯科技工士、コ・デンタル(歯科衛生士、歯科助手、受付)の各セッションおよび企業展示が行われた。

 初日、白石和仁氏(福岡県開業)による基調講演「その歯、本当に抜きますか?―歯周病専門医の立場から―」では、"歯科医師の仕事は歯を保存すること"としたうえで、長期症例を提示しながら安易な抜歯に対する警鐘を鳴らした。そのほか、小渕匡清氏(和歌山県開業)による特別講演、および会員発表が行われ、包括歯科臨床への取り組みが紹介された。

 また別会場では、本学会初の試みとして、「みんなで考える、21世紀の食と健康。"食べることは生きること"~健口長寿を目指して~」と題した市民フォーラムを開催。坂口雄一氏(兵庫県開業)ほか、医師や管理栄養士が講演し、市民ら250名が参加するなど好評を博した。

 2日目は、大村祐進氏(山口県開業)による基調講演「審美性、機能性、長期安定性をめざした補綴治療」からスタート。特別講演では、天野敦雄氏(阪大教授)が「Intelligent Periodontology-最新病因論に基づいた診断・治療・生涯マネージメント」と題して登壇し、歯周病の発症メカニズムをイラストや動画を用いてわかりやすく解説。ユーモアを交えた独特の語り口で参加者を魅了した。

 午後は、小出 馨氏(日歯大新潟生命歯学部教授)による特別講演「咬合が全身に及ぼす影響と咬合治療の重要性」、筒井照子氏(福岡県開業)による基調講演「咬合、基本治療―力の診断とそのコントロールの実際―」がそれぞれ行われた後、両氏によるシンポジウムを開催。"なぜその病態に至ったのか"という原因を考え、患者の全身状態や生活背景などの個体差を考慮したアプローチが重要という両氏の共通見解のもと、咬合治療の大切が述べられ、会場は終始熱気に包まれていた。