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2016年8月28日

DENTSPLY IMPLANTS Presents User Meeting in Osaka 2016開催

インプラント治療全般に関するテーマと最新のデジタル技術が語りつくされた一日

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 さる8月28日(日)、千里ライフサイエンスセンター・山村雄一記念ライフホール(大阪府)において、DENTSPLY IMPLANTS Presents User Meeting in Osaka 2016(デンツプライ三金株式会社主催)が会場満席となる約150名以上の参加者を集め、盛大に開催された。

 セッション1「インプラントの診査・診断―安全なインプラント治療を目指して(座長:佐古好正氏、大阪府開業)」では、中居伸行氏(京都府開業)と松田博文氏(奈良県開業)が登壇。中居氏は無歯顎症例における解剖学的リスクについて語り、比較的安全とされる下顎前歯部においても、切歯枝からの出血などの危険性を考慮する必要があると述べた。また松田氏は、ガイデッド・サージェリーの特長について解説。非常に有効なツールである一方、応用においては過信が禁物であると述べ、安全性確保の大切さを語った。

 セッション2「インプラント外科1―ガイデッド・サージェリーの導入(座長:馬場俊輔氏、大歯大教授)」では、坂根清文氏(京都府開業)と伊藤雄策氏(大阪府開業)が登壇。坂根氏は、おもにアンキロスインプラントを用いる際の適切な埋入ポジションについて解説するとともに、ガイドサージェリーによる抜歯後即時埋入のポイントを述べた。また伊藤氏は、欠損補綴の基本を説いたうえで、ガイドサージェリーの有意性と、使用時の留意点を語った。

 セッション3「インプラント外科2―高度な外科手術時におけるリスクマネージメント(座長:小林文夫氏、兵庫県開業)」では、河村達也氏(大阪府開業)と野阪泰弘氏(兵庫県開業)が登壇。河村氏は、上顎洞粘膜の穿孔・肥厚、出血、骨補填材料など各種のサイナスリフト時のトラブルについて語った。また野阪氏は、豊富な動画とともに、おもにサイナスリフト後に感染を起こした際のリカバリー法について解説した。

 セッション4「インプラント補綴1―CAD/CAM アバットメントの臨床(座長:米澤大地氏、兵庫県開業)」では、岡崎英起氏(大阪府開業)と森岡千尋氏(滋賀県開業)が登壇。岡崎氏は、前歯部領域、臼歯部領域それぞれにおけるアバットメントの選択基準とその根拠、さらにはスクリューリテインとセメントリテインの選択基準について解説した。また森岡氏は、ソフトウェアを駆使して製作可能なアトランティスアバットメントの特長と展望を語った。

 セッション5「インプラント補綴2―CAD/CAM フレームワークの実際(座長:伊藤雄策氏)」では、三木通英氏(兵庫県開業)と中野喜右人氏(兵庫県開業)が登壇。両氏ともに、フルマウス症例の患者、少数歯残存患者にCAD/CAMフレーム(ISUS)を応用したインプラント症例を供覧し、そのポイントと旧来のフレームワークと比べた有効性を紹介した。

 セッション6「メインテナンスケア―インプラント周囲炎の対応(座長:信藤孝博氏、大阪府開業)」では、大月基弘氏(大阪府開業)と森本哲司氏(兵庫県開業)が登壇。大月氏は、インプラント周囲粘膜炎の予防策と対処法について、患者のコンプライアンスの確保、実践的な手技・手法などを中心に解説した。また森本氏は、チタンチップ超音波スケーラーを用いたインプラント周囲炎へのアプローチについて、その要点を述べた。

 インプラント治療の一連の流れに沿った広範なテーマが密度濃く語られ、きわめて充実したミーティングとなった。