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2017年1月7日

第28回ヨシダCTユーザーミーティング開催

「歯科用CTを用いた画像診断 ペリオ・エンド・外科・インプラント・矯正・小児・総合診断・コンサルテーション」をテーマに

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 さる1月7(土)、8日(日)の両日、株式会社ヨシダ(東京都)において、第28回ヨシダCTユーザーミーティングが開催された。例年同様の年明け最初の土日という日程にもかかわらず、100名を収容できる会議室は満席となり、サテライト会場が用意されるなど盛況となった。

 7日は、2日間を通じて座長を務めた小宮山彌太郎氏(東京都開業)の「ブローネマルク・フィロソフィー CT画像の必要性」と題した基調講演で始まった。その後、上田秀朗氏(福岡県開業)、船登彰芳氏(石川県開業)、山田國晶氏(京都府開業)、梅村 匠氏(東京都開業)、三好敬三氏(東京都開業)、松本勝利氏(福島県開業)、山崎長郎氏(東京都開業)が講演を行った。

 8日は、小田師巳氏(大阪府開業)、小川秀仁氏(埼玉県開業)、中村佐和子氏(東京都開業)、有賀正治氏(長野県開業)、林 揚春氏(東京都開業)、寺西邦彦氏(東京都開業)、山田陽子氏(東京都開業)、白鳥清人氏(静岡県開業)、中村社綱氏(熊本県開業)、渥美克幸氏(埼玉県開業)、小窪秀義氏(宮崎県開業)、佐藤孝弘氏(新潟県開業)、筒井照子氏(福岡県開業)が講演を行った。

 2日にわたって行われた21講演の中からピックアップした内容を紹介する。

 中村佐和子氏は、最新の知見から口呼吸のリスクを具体的に挙げ、口呼吸から鼻呼吸へと改善するために、小児期から歯科医師が積極的にかかわっていくことの重要性を説いた。そして、歯列、口蓋・上顎洞の形状、舌位などのさまざまな口呼吸の要因の診査・診断、そして小児治療において重要となる患者家族への治療コンサルテーションに歯科用CTが活用できることを、自身の症例を通じて具体的に解説した。

 中村社綱氏は、血管損傷、神経への穿孔などのインプラント手術時の偶発症について解説。デンタル、パノラマX線写真だけからではわかりにくい血管や神経の走行に対するCTを用いた診査・診断法について、日本のインプラント黎明期から携わってきた氏の豊富な経験をもとに述べた。また、診断結果をもとに血管・神経との安全域を確保するためにショートインプラントを適用した症例を供覧した。

 渥美克幸氏は、最初にデンタル、パノラマX線、CTそれぞれの撮像システムについて解説。システムの違いが画像へと及ぼす影響について、機器に詳しくない参加者にもわかりやすいようにさまざまな実例を交えて述べた。そして各システムから得られた画像の利点・欠点を比較したうえで、CTを日常臨床へ活かすためのさまざまなポイントを紹介した。

 インプラント治療、歯内療法、咬合再構成治療から小児歯科に至るまで、今日におけるコーンビームCT活用法の幅広さ、また今後のさらなるポテンシャルを感じさせる充実のミーティングとなった。