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2017年1月8日

2017年CEセミナーOB会、「リクッチのエンドドントロジー」翻訳出版記念講演会を開催

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 さる1月8日(日)、トヨタビル・ミッドランドスクエア(愛知県)において、2017年CEセミナーOB会「リクッチのエンドドントロジー」翻訳出版記念講演会が開催され、Domenico Ricucci氏(イタリア開業)が講演した。

 世界のエンドの大家といわれるRicucci氏は、2015年にこのCEセミナーOB会で講演したことから、本会の月星光博氏(愛知県開業)、泉 英之氏(滋賀県開業)、吉田憲明氏(東京都開業)らの監訳のもと、Ricucci氏の英語版書籍『Endodontology』(quintessence publishing刊)が翻訳・出版されることになり、そして今回、その日本語翻訳版(2月小社刊予定)の出版を記念する講演会が開催された。

 Ricucci氏は、(1)歯髄/象牙質複合体の再生が不可能な理由、(2)可逆性歯髄炎と不可逆性歯髄炎の診断と、臨床症状と組織学的所見との関係、(3)覆髄・断髄に用いる材料で有効なのは、MTAなどの近年の新材料か水酸化カルシウム製剤か?、(4)歯内療法失敗の病因論、(5)シーラーの種類と、溢出したときの創傷治癒への影響、などについて、氏の臨床例から採取した世界でもっとも明るく鮮明で美しいといわれる組織像と臨床写真を用いて、知見を示した。また、根管治療が失敗した理由がわからない症例から得られた組織像を1,000倍に拡大し、象牙細管や根尖部象牙質に潜在する細菌コロニーや、細菌が出す毒素に反応する歯髄の免疫細胞を示し、聴講した歯科医師らは目を見張っていた。