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2017年1月15日

第41回北九州歯学研究会発表会が盛大に開催

「歯科治療のパラダイムシフト~多様化する治療法に向けて~」をテーマに550名参集

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 さる1月15日(日)、ガスホール(福岡県)において、第41回北九州歯学研究会発表会(中島稔博実行委員長、榊 恭範会長)が「歯科治療のパラダイムシフト~多様化する治療法に向けて~」をテーマに、「平成28年熊本地震チャリティー発表会」として開催され、550名が参集し盛会となった。

 当日はまず、榊会長(福岡県開業)が登壇。本研究会会員は第1世代から現在では第5世代までおり、歯科治療がそうであるように本研究会もパラダイムシフト、パラダイムチェンジしていきたいと開会の辞を述べた。

 つづいて、2名の新人発表が行われ、中野 充氏(福岡県開業)の座長のもと、松木良介氏(福岡県開業)が「補綴前処置への取り組み」と題し、規格性のあるデンタルエックス線写真や口腔内写真を基にその取り組みをわかりやすく解説した。つぎに、下川公一氏(福岡県開業)を座長に、筒井祐介氏(福岡県開業)が「デジタルデンティストリーへの取り組み」と題し講演。CAD/CAMと下顎運動解析器を用いた取り組み、なかでもバーチャル咬合器の利点と課題について症例を通して紹介した。

 リレー発表1は「マイクロスコープを用いた根管治療」と題して、立和名靖彦氏(福岡県開業)の座長のもと、松延允資氏(福岡県開業)、倉富 覚、氏(福岡県開業)が根管治療におけるマイクロスコープの有用性について症例を通じてそれぞれ講演。今までマイクロスコープなしでも良好な治療結果を残してきた立和名氏が、「実際に使用してみてその有用性を実感した」という発言が印象的であった。

 リレー発表2「コンポジットレジン修復」では、木村英生氏(福岡県開業)の座長のもと、樋口 惣氏(福岡県開業)、樋口克彦氏(福岡県開業)が講演。従来の修復治療の繰り返しによる「Repeat restoration cycle」に陥らないための、歯質切削量がより少ないコンポジットレジン修復について、その精度を上げるための取り組みとして重合時における光照射へのこだわりなどが紹介された。

 リレー発表3は、「インプラントにおける骨増生」と題して、上田秀朗氏(福岡県開業)の座長のもと、白土 徹氏(福岡県開業)、樋口琢善氏(福岡県開業)が登壇。白土氏は上顎洞底挙上術を行う際の注意点について言及し、場合によっては口腔外科医と連携するなどネットワークを構築しておく必要性を説いた。樋口氏は確実に骨造成を行うためのCGF/PRF・PDGFを用いたGBR法について紹介した。

 今回の発表会で特筆すべきは、使用器材の特徴や利点・欠点を解説していた点、そしてすべての演者が動画を交えてわかりやすく講演していた点が挙げられる。北九州歯学研究会のパラダイムシフトを目のあたりにし、会場は終始熱気に包まれていた。