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2017年3月5日

阪大歯学部同窓会、第489回臨床談話会を開催

佐々生康宏氏が講演し、盛会となる

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 さる3月5日(日)、大阪大学歯学部記念会館(大阪府)において、大阪大学歯学部同窓会学術委員会(同窓会会長:谷口 学氏、同窓会学術委員長:小野木裕蔵氏)による第489回臨床談話会が、本学同窓生でもある佐々生康宏氏(山口県開業)を講師に迎え、「開業歯科医が行う睡眠時無呼吸治療―地域医療を進めるために―」のテーマのもと開催され、盛会となった。

 佐々生氏はまず冒頭で、現在、社会的な問題にもなっており、日本で約300万人いるとされる睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)の事例を紹介し、その基礎知識について解説。SASの病態分類として、中枢性、閉塞性、混合性の3つがあるが、なかでも気道が物理的に閉塞して空気が通らなくなる"閉塞性"がほとんどであることから、歯科がアプローチできると強調。どのようなメカニズムで"閉塞性"のSASが生じるのか、イラストや動画を通してわかりやすく解説した。

 また、OSASに対する治療法として、根本治療と対症療法を紹介し、対症療法であるCPAP療法や睡眠時無呼吸用マウスピース(Oral Appliance:OA)の利点・欠点、OAの適応症の判断から、実際の製作法までを具体的に紹介。OSASに対する治療は医療連携が必須であることから、いかに歯科が行うべきことを医科側にきちんと伝えられるかが連携のキーであると述べ、それによって歯科医療が人の生活を支えることにつながるとした。最後に、今回の講演内容に関連して、氏が大会長を務め、きたる11月3日(金)、4日(土)の両日、岩国市(山口県)で開催される第16回日本睡眠歯科学会総会・学術集会について紹介があった。

 講演後には、会場からOA製作時の注意点などについて具体的な質問が寄せられるなど、本テーマへの関心の高さがうかがえた。