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2017年3月12日

平成28年度第5回はみがき学の会総会開催

「科学の目で歯面清掃を再考する~セルフケアとのコンビネーション~」をテーマに

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 さる3月12日(日)、日本大学松戸歯学部MDホール(千葉県)において、平成28年度第5回はみがき学の会総会(高柳篤史主宰)が「科学の目で歯面清掃を再考する~セルフケアとのコンビネーション~」をテーマに開催され、歯科衛生士を中心に約30名が参集した。

 遠藤眞美氏(日大松戸歯学部障害者歯科学講座)による開会挨拶のあと、はじめに高柳篤史氏(高柳歯科医院副院長)が本会のテーマと同題で、登壇した。冒頭ではセルフケアとプロフェッショナルケアのバランスが重要とし、毎日行うセルフケアを効果的なものにし、なおかつ患者が楽しく続けられるよう支援するのが歯科衛生士の責務だと言及。清掃力とブラッシング圧、ブラシ毛の硬さや太さ、清掃剤の関係性を中心に、エビデンスに基づきながら語った。最後に氏は、「データを見るだけではなく、口腔内の条件、患者の日常を考慮し、総合的に判断したうえでの予防法を模索していくことが重要」であると結んだ。

 続いて、山岸 敦氏(花王株式会社基盤研究セクター感性科学研究所主任研究員)が「理論と体験で"こころ"と"からだ"に馴染む 歯面清掃のメカニズム」と題し、登壇。高柳氏の講演を受け、「セルフケアとプロケアで使われる道具の特性を理解することが重要」と述べた。

 講演の中では実習が行われ、セルフケアとプロケアで使用する道具の汚れの落ち方の違い、手に伝わる抵抗感や振動などの感覚の違いを参加者自ら体感した。「セルフケア用の道具は使用者により効率が異なるため、選び方が重要であり、プロケア用の道具は力が一定であり効率的に力が伝わるためコントロールが重要である」と述べ、これらの特性を理解したうえで患者ごとの技術力も考慮し、指導をしていく必要があると結んだ。

 その後、会の歯科衛生士により、昨年の学会発表等が報告されたのち、質疑応答が行われ、閉会となった。