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2017年3月19日

第10回歯内療法症例検討会および第5回歯内療法症例検討会セミナー開催

医歯大から初めて会場を移しての開催盛況

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 さる3月19日(日)、秋葉原UDXシアター(東京都)において、第10回歯内療法症例検討会および第5回歯内療法症例検討会セミナー(実行委員会総括・会計:吉岡隆知氏:東京都開業)が盛大に開催された。今回は午前に第5回歯内療法症例検討会セミナー、午後に第10回歯内療法症例検討会の順での開催。

 午前のセミナーでは鈴木規元氏(昭和大)が「炎症・免疫からみる歯内療法」と題して、根尖性歯周炎に対する直接覆髄について、八幡祥生氏(昭和大)は「Nickel-titanium rotary endodontic instrument 何に有用なのか? 何を選択するのか?」と題して講演。Ni-Ti製ファイルの大きな利点の1つである根管に対する追従性をキーワードに使用の実際、破折への対処などを述べた。また、「閉塞根管の診断と対応」題して登壇した坂上斉氏(東京都開業)は、閉塞の位置、原因によって対応が異なること、ウォッチワインディングモーションで慎重に対応することなどを述べた。

 午後の第10回歯内療法症例検討会では症例発表として9名の演者が登壇し、外科的根管治療、エンド・ペリオ病変からOutline Reticleまで、バラエティに富んだ内容が披露された。とくに「Outline Reticleの有効性について―A Clinical Aid」(井澤常泰氏:東京都開業)ではOutline Reticleというマイクロスコープのモニター画像に映る画角をキープするアイテムを紹介。Outline Reticleを用いることで作業が効率化し、実は時短にもつながるという。さらに馬場一美教授(昭和大)を招聘し、「支台築造―補綴専門医の視点―」と題して特別講演を開催。馬場氏のライフワーク的な研究テーマの睡眠時ブラキシズムが原因の歯根破折が多く散見されることから、支台築造(コア、ポスト)の重要性を、臨床ステップをふまえながら解説された。


 今回、初めて会場を移しての開催となったが、ほぼ満席の好評ぶりで、会終了までほとんど離席者がいないといった参加者の熱心な姿が印象的な会であった。