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2017年3月26日

MID-G 2016年度総会開催

辻 孝氏を招き、未来の歯科治療が語られる

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 さる3月26日(日)、大和ハウス東京ビル(東京都)において、MID-G 2016年度総会が約200名を集め開催された。

 今回は3部構成で、1部:学術、2部:教育、3部:経営と大きく分けられており、学術と教育・経営の両立を目指すMID-Gらしいプログラムとなった。

 まずスペシャルゲストとして、国立研究開発法人 理化学研究所 器官誘導研究のチームリーダーである辻 孝氏が登壇。「未来の歯科治療としての歯の再生」をテーマに、再生歯胚を成体の歯の喪失部位へ移植することにより、骨のリモデリング能や外部からの侵害刺激を中枢に伝達しうる神経機能も有した完全な歯の再生を可能としたことを報告。加えて、歯根膜を有する次世代インプラントの開発も進められており、抜歯窩の細胞を利用しメカニカルストレスをかける手法であれば、実用化も可能で比較的短期間で臨床に応用できるのではないかと述べ、臨床家の耳目を集めた。ディスカッション時の「歯根膜つきのインプラントを使いたいと思いますか?」という氏の質問には、会場にいた聴講者のほとんどが手を挙げ、注目度の高いトピックであることがうかがわれた。

 2部では、マニュアル作成コースの2015年度卒業生の発表と本年度のMVP表彰が行われた。

 最後の3部では荒井昌海氏(東京都開業)が「IDSの報告と最新のデジタルデンティストリーについて」のタイトルで、世界最大規模のデンタルショーであるケルン国際デンタルショー(IDS)2017において発表されていた数々のデバイスを動画とともに紹介。さらに、IDSの潮流から今後の歯科界の動向を予想し、翻って現在、開業医はどの分野に投資・注力し、歯科界の変化の波に乗るかが重要になると結んだ。巧みな話術で観衆を惹きつけ、盛況のうちに閉幕となった。