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2017年4月14日

日本顕微鏡歯科学会第14回学術大会開催

「A Leading Bird of the Flock(顕微鏡が歯科をリードする)」をテーマに

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 さる4月14日(金)から16日(日)の3日間、一橋大学一橋講堂(東京都)において、日本顕微鏡歯科学会第14回学術大会(鈴木真名大会長、辻本恭久会長)が「A Leading Bird of the Flock(顕微鏡が歯科をリードする)」をテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士ら600名以上が参加し盛会となった。本学術大会では3日間にわたり、基調講演、シンポジウム、一般口演、ポスター発表、企業フォーラムなど多数のプログラムが組まれた。

 大会初日には学会史上初となるハンズオンコースを開催。会場にはメーカー4社の協力のもと、約40台に及ぶ顕微鏡が用意され、顕微鏡を歯科で導入してまだ日が浅い先生方に参加してもらいたいという目的のもと、顕微鏡についての基礎的な知識や活用法を学べる催しが行われた。

 2日目には、まず実行委員長の松本邦夫氏(東京都開業)と本学会会長の辻本恭久氏(日大松戸歯学部診療教授)による開会の挨拶の後、基調講演として大会長の鈴木真名氏(東京都開業)が「顕微鏡が歯科をリードする」の演題で登壇した。顕微鏡を用いた臨床を20年行ってきた氏が、マイクロデンティストリーの黎明期から現在までを概説。顕微鏡を用いて広い視野を獲得し、日本の歯科医療の質をより高めていきたいと述べた。

 午後には、勝山英明氏(神奈川県開業)、南 昌宏氏(大阪府開業)、佐藤琢也氏(大阪府開業)、千 栄寿氏(神奈川県開業)の4氏を演者に、河奈裕正氏(慶応義塾大准教授)、鈴木真名氏の座長のもと、シンポジウム1「インプラントマイクロサージェリー」が行われた。マイクロスコープを用いたインプラント治療について、現在の流行と将来展望を言及し、演者4名のいずれも動画を用いた臨場感あふれる講演に会場は大いに盛り上がりをみせた。その後のディスカッションでは、本学会会長の辻本恭久氏がシンポジストに向けて、「これから歯科を学ぶ学生のためにも、後世に良い動画をたくさん残してほしい」と述べた。

 3日目には歯科衛生士によるセッションやシンポジウム2が行われた。シンポジウム2では「保存へのチャレンジ」をテーマとし、北島 一氏(静岡県開業)、興地隆史氏(医歯大教授)、岡口守雄氏(東京都開業)の3氏を演者に、北村和夫氏(日歯大教授)、松本邦夫氏(東京都開業)の座長のもと講演が行われ、マイクロスコープを用いることで今まで保存困難だった歯の保存が可能になったことなど、症例を通して解説した。

 会員数も1,200名を超え、海外から参加する会員も増え、国際的な交流をみせる本学会。次回の第15回学術大会は、きたる2018年4月20日(金)から22日(日)の3日間、大阪大学コンベンションセンター(大阪府)において、木ノ本喜史大会長(大阪府開業)のもと開催予定。