Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2017年5月20日

第14回Women Dentists Club(WDC)総会開催

特別講演に桑田正博氏を招聘

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる5月20日(土)、21日(日)の両日、TB-SQUARE(大阪府)において、第14回Women Dentists Club(WDC)総会(関西支部主管:中家麻里支部長、林 美穂会長)が開催され、全国から女性歯科医師ら50名あまり、および弊社を含む歯科専門出版社・メーカー16社が参加する盛会となった。

 初日はまず、会長の林氏(福岡県開業)による開会の辞に引き続き、総会および会員発表5題が行われた。演題・演者を以下に示す。
「形成、接着に考慮しポーセレンラミネートベニア修復治療を行った症例」(飯田聖子氏、福岡県開業)
「歯科用レーザーを活用してみよう」(牧角麻未氏、鹿児島県勤務)
「歯根膜を活用した天然歯保存への試み」(表原文江氏、徳島県開業)
「力のコントロールの重要性を学んだ症例」(中丸聡子氏、神奈川県開業)
「アムステルダムミニスプリントについて」(金井知子氏、東京都開業)
 いずれの演題も、日常臨床に根ざした問題解決や、自身の臨床をよりブラッシュアップするためのモチベーションにあふれた内容。中でも金井氏は、筒井照子氏(福岡県開業)が考案した「アムステルダム型ミニスプリント」の製作から適応症・禁忌症、そして実際の症例に至るまでを示し、臨床におけるさまざまな患者の訴えに対して不可逆的な処置となる咬合調整ではなく、まずは後戻りが可能なスプリント療法を選択することの意義について示した。

 そして2日目には、桑田正博氏(歯科技工士、愛歯技工専門学校名誉学校長)による特別講演「歯科界におけるチーム医療の在り方 修復治療の変遷、そしてこれからの歯科治療」が行われた。1962年、25歳のときに渡米して以来、世界初の実用的な金属焼付用陶材の開発、およびそれがより安全に使用されるための技工および咬合理論の構築、さらには教育・講演活動で全世界的に著名な氏が、その波乱万丈な歯科技工士人生について延べ4時間以上にわたって講演。Dr. Peter K. ThomasやDr. Clyde H. Schuylerといった20世紀歯科界の巨人とともに行った研究・臨床の話題や、桑田氏みずからが提唱する咬合理論「Functionally Discluded Occlusion」の狙いとその利点、そしてみずからが近年に受療した矯正およびインプラント治療の症例供覧など、まさに氏の半生が凝縮された内容に、会場は魅了されていた。

 スタディグループとして着実な発展をみせるWDC。来る2018年には10周年を迎えるという本会の今後が期待される。