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2017年7月16日

(一社)日本インプラント臨床研究会、第12回全員発表研修会を開催

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 さる7月16日(日)、17日(月)の両日、熱海金城館(静岡県)において、一般社団法人日本インプラント臨床研究会(田中譲治会長)による第12回全員発表研修会が開催され、22題のポスター発表と104名の症例発表講演が行われた。本研修会は、「患者の信頼を得る真の実力を養うためには、みずから発表することが一番」をモットーに、原則として参加者全員が発表を行っている。

 本年度の各会員による症例発表は、審美、骨造成、デジタル歯科など17のテーマに分かれ、重鎮と呼ばれる演者から新進気鋭の若手までが熱のこもった講演が行われた。内容には評価者により点数がつけられ、順位が発表された。その結果は以下のとおりである。

1位:田中譲治氏(千葉県開業)「3Dプリンターによる義歯製作の検討」
2位:甲斐智之氏(兵庫県開業)「インプラント上部構造の破損から学んだこと」
3位:水口稔之氏(東京都開業)「クレスタルアプローチによるサイナスリフトにおけるシュナイダー膜のパーフォレーションへの術中での対応について」
4位:若井広明氏(東京都開業)「TORIOS3で広がる世界」
5位:甘利佳之氏(東京都開業)「インプラント周囲炎治療に顕微鏡を用いた一症例」

 また、ポスター発表の1位は齋藤琢也氏(群馬県開業)の「上顎前歯部における硬,軟組織マネージメントを行いインプラント治療を行った1症例」であった。

 1日目にはシンポジウム「全員参加型ディスカッション」と題し、全員参加型のアンケートおよびその結果についてのディスカッションも行われた。スライドに写された合計31の質問について、参加者全員が配布されたリモコンによる回答を行い、その結果を即時に確認することができるというものである。インプラント治療や術式について、他の歯科医師がどのような選択をしているかを知ることができる貴重な機会であり、アンケート結果に会場から驚きの声が聴こえる質問もあった。

 2日目には米澤大地氏(兵庫県開業)による特別講演、「複雑な症例の治療計画 インプラント埋入と矯正のタイミング」が行われた。講演ではユーモアを交えつつも、複雑な治療計画での審美診断や臼歯関係構築などについて述べ、最終的なゴールをイメージすることの重要性を強調した。

 2日間にわたる発表研修会は活発な質問や経験豊富なベテランから若手へのアドバイスがなされ、会場には終始熱気が満ちていた。