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2017年8月27日

「SHOFU DH PARTY! IN OSAKA」開催

「ペリオと戦う。大阪夏の陣」のテーマにふさわしく、大盛り上がりの一日に

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 さる8月27日(日)、大阪府立国際会議場(大阪府)において、「SHOFU DH PARTY! IN OSAKA」(株式会社松風主催)が開催された。5回目の開催となる今回は、250名の歯科衛生士が詰めかけ、満員となった。

 当日は、品田和美氏(黒田歯科医院・歯科衛生士)、大住祐子氏(医療法人貴和会 新大阪歯科診療所・歯科衛生士)、山本浩正氏(大阪府開業)が招聘された。「ペリオと戦う。大阪夏の陣」がテーマということで、3名の演者は法被と鉢巻を付けた状態で入場。さらに、参加者全員で鉢巻を付けたうえで記念撮影も行われ、開会早々会場はおおいに盛り上がった。

 その後、各演者の講演に移った。はじめに、品田氏が登壇。一人ひとりの患者に適切な治療を行うためには、問題解決力が必要であるとしたうえで、そのために必要な問診の取り方、検査方法、SRPのプランの立て方などについて症例を供覧しながら詳説した。歯・歯列だけではなく、その人全体を診られるよう広い視野をもつ必要性についても強調し、参加者の共感を得た。

 続いて講演した大住氏は「歯周疾患は一度治療すれば終わりというわけではないので、セルフケアとプロケアの組み合わせでコントロールし続けることが必要」と述べた。そのうえで、口腔内を診るうえでは「変化」と「悪化」を見極めることが重要であることを多数の症例をつうじて提示した。治療に関する患者の理解を得られなかったケースなど失敗例も示され、参加者にとってたいへん参考になる内容であった。

 山本氏はまず、DNAシークエンサーの進歩に関する話を皮切りに、ヒトの常在菌の多様性について言及。口腔内の細菌叢は"エサ"によって勢力図が変わるとし、歯周治療によってポケットの深さや出血を減らすことは菌のすみかやエサを減らすという見方を提案した。次に、SRPなどの歯周治療だけでなく口腔衛生指導(OHI)と組み合わせたほうがより改善がみられることを、文献をふまえて示したうえで、OHIによってセルフケアが向上するというよりも、患者との信頼関係の構築・向上することが結果に影響を与えている可能性を示唆した。さらに、担当歯科衛生士が変わったあとの患者との"first contact"の重要性についても触れ、引き継ぎのポイントなども紹介した。

 このほか、ランチタイムには選択制セミナー(テーマは「SRP」「口腔内撮影」「PMTC」の3つ)や体験展示コーナーなども開催され、終始盛りだくさんの一日となった。