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2017年9月9日

American Academy of Periodontology 103rd Annual Meeting開催

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 さる9月9日(土)から12日(火)にかけ、Boston Convention & Exhibition Center (米国・ボストン)において、American Academy of Periodontology 103rd Annual Meetingが開催された。

 主なプログラムとしては、インプラント周囲軟・硬組織のマネジメント、インプラント周囲炎のマネジメントといったトピックが大半をしめ、審美的なインプラント補綴のための歯周外科のためのセッションが目立った。骨欠損部に垂直的・水平的に大量の骨造成を可能にしたIstvan Urban氏(ハンガリー開業)のセッション「Vertical Ridge Augmentation with Complication Management」などが注目を集めた。

 一方で、天然歯の保存のためのプログラム「Saving Hopeless Teeth」では、Pierpaolo Cortellini氏(イタリア開業)が、歯根全周に骨吸収像が認められるホープレスの歯で、歯周組織の再生のケースとその長期経過をいくつも見せ、注目を集めた。

 日本からは「Innovations in Periodontics Session 2」で船登彰芳氏(石川県開業)、諸井秀忠氏(ボストン開業)が「A Subtle Continuous Craniofacial Growth in Adults」と題して講演。顔面骨は20代、30代になっても前下方に少しずつ成長し、歯は近心に少しずつ移動している。そのため、20代、30代でインプラント埋入した症例を長期に観察すると、インプラント部は顔面骨の成長から取り残されて根尖側に位置するようになってしまい、インプラント補綴物と近心移動する天然歯の間には空隙ができてしまう。患者が若いうちからインプラントが必要になるのを避け、歯を守り、歯根膜を守らなくてはならない、と述べた。また、吉江弘正氏(新潟大)が名誉会員として表彰された。