さる10月1日（日）、時事通信ホール（東京都）において、一般社団法人日本歯内療法学会主催（五十嵐　勝理事長）によるJEA市民公開セミナーが「歯も、いい根がいいね！～歯は一生の友達、根は一生の支え～」（後援：厚生労働省、日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本歯学系学会協議会、日本歯科衛生士会、協力：(株)ジーシー、(株)松風、(株)モリタ）をテーマに開催され、市民ら約350名が参集し盛会となった。

　まず、本学会理事長の五十嵐氏（日歯大生命歯学部教授）が開会の挨拶に登壇。本学会の概要や、本年4月に日本歯科医学会の専門分科会に認定されたことを受けて、広く国民に歯内療法についての啓発活動を行うため、今回初めて市民公開セミナーを開催するに至った経緯を述べた。

　つづいて、本学会副理事長の石井信之氏（神歯大教授）による基礎講座「いきいき健口作りのための適切な歯と根の治療をしていますか？」が行われた。歯内療法とはどういったものか、また、う蝕を放置した場合のデメリットなど、イラストなどを多用しながら市民向けにわかりやすく解説した。

　つぎに、本学会理事で事務局長の松島正和氏（東京都開業）が実践演習「自分の歯と仲良くおつきあいする方法を知りましょう！～クイズや口腔ケアのコツの実技レクチャーを交えて～」と題して登壇。ブラッシング時に磨きの残しの多い箇所へのアプローチ法について、動画やイラストとともにポイントを解説した。

　トークセッションでは、タレントの渡辺満里奈氏を迎え、「こころとからだ、生活の整え方～親子の健康作りを交えて～」と題したゲストトークが行われた。子育てにおける口腔のケアで気を付けていることなど、自身や家族の歯や口腔にまつわるエピソードを紹介した。その後、石井氏、松島氏、渡辺氏の3氏によるパネルディスカッションが行われた。「歯を抜いた後のケアは？」「親知らずは抜いたほうがいいの？」「歯の根の再生は可能なの？」「セカンドオピニオンはしたほうがいいの？」など、事前に寄せられた多くの質問に対し、1つひとつていねいに回答した。

　最後に、本学会副理事長の木ノ本喜史氏（大阪府開業）が閉会の辞に登壇。会場は終始和やかな雰囲気に包まれたまま、本学会初の市民公開セミナーは盛会裏に終了した。