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2017年10月7日

オーラルフィジシャン・チームミーティング2017が盛大に開催

「KEEP28」を新たなキーワードとして

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 さる10月7日(土)、8日(日)の両日、酒田市民会館希望ホール(山形県)において、オーラルフィジシャン・チームミーティング2017(日吉歯科診療所、熊谷 崇理事長)が開催され、全国から歯科医師、歯科衛生士ら800名以上が参加し盛会となった。

 初日はまず丸山 至氏(酒田市長)の挨拶の後、パート1「歯科医療の未来~世界の歯科事情を通して~」が終日開催された。熊谷氏(山形県開業)が「KEEP28達成のための医と産業の新しい連携:ここで始めることが世界を変える」と題して登壇し、生涯自分の歯で食べて全身の健康に寄与するためにも、20歳までの成長期の歯科医療が大切であるとしたうえで、氏が推進するメディカルトリートメントモデル(MTM)の重要性を説いた。また、今回新たなキーワードとして「KEEP28(すべての歯を守ろう!)」を掲げ、その実現に向けて必要なことについて解説。予防歯科への関心がいっそう高まるなかで、その受け皿となるオーラルフィジシャン歯科医院の増加が期待されるが、どう質の担保をするかといった課題についても言及した。

 つづいて、Yupin Songpaisan氏(タイ・スラナリー工科大歯学部長)、Prathip Phantumvanit氏(タイ・タマサート大歯学部長)、Mongkol na Songkhla氏(タイ保健省元大臣)、Nairn H F Wilson氏(イギリス歯科医師会前会長)、西野瑞穂氏(徳島大名誉教授)、西 真紀子氏(アイルランド・コーク大大学院)、渋谷健司氏(東大教授)がそれぞれ講演。タイにおけるオーラルフィジシャン育成の実際から、イギリスの保険制度NHSの特徴と課題、さらには最新のカリオロジーなどが紹介された。

 2日目はまず、パート2「女性が生き生きと働くために」と題し、河本宏子氏(ANA総研(株)代表取締役副社長)、関根近子氏((株)資生堂元執行役員常務)による講演および対談が行われた。両氏からは、それぞれが歩んできた道の紹介とともに、「自分の強みを磨き、勝負する」「笑顔と感謝を忘れない」「医院は1人ひとりの"気"の集合体」など、会場の歯科衛生士、歯科助手らの明日の臨床に活かせる数多くのアドバイスが贈られた。

 パート3「口腔と全身の関係」では、平田裕美氏(セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ)、福田真嗣氏((株)メタジェン代表取締役社長)、安川裕美氏((有)エイチ・エムズコレクション)がそれぞれ登壇。なかでも福田氏は、今話題の腸内細菌について最新のエビデンスとともに紹介し、腸内細菌に基づく個別化ヘルスケアの必要性を説き注目を集めた。

 パート4「オーラルフィジシャン診療所への転換・取り組み」では、田中利典氏(東京都開業)、松野英幸氏(山梨県開業)が登壇し、自院の取り組みと課題について紹介した。最後のパート5「日吉歯科における新人研修」では、日吉歯科の勤務医の立場から松本拓也氏が講演し、日々どのように勉強や臨床をしているのかについて詳細な解説があった。