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2017年12月9日

第17回日本歯科用レーザー・ライト学会総会・学術大会開催

恒例「レーザー女子会」に、鈴木貴子衆議院議員を招聘

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 さる12月9日(土)、10日(日)の両日、歯科医師会館において、第17回日本歯科用レーザー・ライト学会総会・学術大会(齋藤祐一大会長、南里嶽仁会長)が「『歯科用レーザー・ライトの力』―歯科界の明るい未来を開く希望の源―」をテーマに盛大に開催された。

 初日午前は、新しい試みの企業レーザー講演が行われ、(株)モリタ、長田電気工業(株)、(株)吉田製作所の3社が自社のレーザーを紹介。総会、開会式をはさんで、基調講演「歯科用レーザーの歯周治療への展望―ポケット外照射の歯周治療への試み―」と題して野口俊英氏(愛院大名誉教授)が登壇。ナノ粒子(インドシアニングリーン)+半導体レーザーを応用した新しい歯周治療(aPDT)を提案した。つづくシンポジュウム1「レーザー各領域の応用」では沼部幸博氏(日歯大教授)、中島京樹氏(茨城県開業)大浦教一氏(鹿児島県開業)、新海航一氏(日歯大新潟教授)が登壇。それぞれNd:YAGレーザーの歯周治療への応用、睡眠障害に対する炭酸ガスレーザーの応用、ヨシダの新しいレーザー、Er,Cr:YSGGレーザーによるう蝕治療の新展開が披露された。本学会の恒例シンポジュウム「レーザー女子会」ではまずDr. Enkhbold Uyanga(医歯大)、津田優香氏(医歯大)の2人が自身の留学体験を披露し、その後、特別招待講演として鈴木貴子氏(衆議院議員)が登壇。「日本の未來に光を―女性議員として―」と題して講演後、3名の対談も行われた。

 2日目はまず海外招待講演「Er,Cr:YSGG及び半導体レーザーによる最先端歯周治療」(Dr. Preety Desai:ドイツ・Aachen大)より始まり、特別講演「なぜ今口腔ガン検診か?―レーザーライトを用いた口腔ガン早期発見の試み―」では柴原孝彦氏(東歯大教授)が招聘され、発症の若年化、女性の罹患率上昇の背景をふまえながら、口腔ガン検診の重要性が語られた。デンツプライシロナ(株)、ストローマン・ジャパン(株)、(株)西尾の3社によるランチョンセミナーをはさんでシンポジュウム2「レーザー各領域の応用」では下尾嘉昭氏(東京都開業)、柴 肇一氏(スタンフォード大・昭和大客員教授)、松見秀之氏(元日本歯科医師会理事・埼玉県開業)の3名がそれぞれ光機能化を応用したインプラント除染の有用性、短鎖EXポリリン酸と過酸化物を組み合せたホワイトニング、レーザーの保険収載事情をテーマに講演された。

 「日本歯科用炭酸ガスレーザー学会」、「日本歯科用Nd:YAGレーザー学会」が合併、名称変更したかたちの「日本歯科用レーザー・ライト学会」。レーザーの保険収載への働きかけなど、臨床家中心の学会でありながらも、行政への積極的な発言も目立つようになってきた。今後の動向が注目される。