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2017年12月10日

石川県保険医協会、講演会「考えるエンドドンティクス」を開催

講師に高橋慶壮氏を招聘

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 さる12月10日(日)、ホテル金沢(石川県)において、石川県保険医協会(大平政樹会長)による講演会「考えるエンドドンティクス」が講師に高橋慶壮氏(奥羽大歯学部教授)を招いて開催された。

 同協会の濱田 久理事(石川県開業)によると、根管治療は毎日のように行われるが、治療成績がいつも良いとは限らず、とくに再根管治療の場合にはより困難な治療となるが、高橋氏の著書『考えるエンドドンティクス』(クインテッセンス出版刊)は歯内療法の考え方の基準が示されており、同書を読んだことが今回の講演会に繋がったと話す。そのため講演会では歯内療法テクニックのみならず、歯内療法の考え方と学び方を会得する趣旨で企画された。

 午前9時半に始まった講演会では、高橋氏が冒頭、60名以上の参加者に対して、現在使用しているファイルはどんな種類かといった質問から始まり、歯内療法は自分のやり方に固守せず、良い指導者に習い努力を継続していけば、だれでもできるようになるものであると述べた後に、天蓋除去の解剖学的ランドマーク、歯内療法と咬合の関連性、歯根破折を起こさせにくい根管形成法とファイルの選択、アピカルシート形成の意義、充填の際にはスプレッダーにストッパーを付けることの必要性などについて、さらに再根管治療では大きく根尖孔が破壊された症例を示し、根尖の透過像が消失・縮小していった自身の治療過程を示して解説した。

 12時の講演終了後も高橋氏に質問をする参加者が多く、日常臨床の中での歯内療法の関心の高さがうかがわれた。