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2018年2月18日

日本顎咬合学会、第6回指導医研修会を開催

「食べる・生きる・喜ぶ 超高齢社会で歯科医師が行うべきこと」をテーマに

 さる2月18日(日)、ハイアットリージェンシー東京(東京都)において、日本顎咬合学会・第6回指導医研修会(上田秀朗理事長)が、参加者130名以上を集め盛大に開催された。

 講演に先立ち、本会の座長を務めた上濱 正氏(茨城県開業)が登壇。歯科における次世代のテーマを発信してきた過去5回の研修会を振り返った。そして、今回のテーマでもある超高齢社会における"食"に対して、昨今、社会的な機運がきわめて高まりつつある旨を述べた。

 最初の演者である山本龍生氏(神歯大教授)は、「要介護の防止の観点で考える歯科医師の役割」と題した講演を展開。各種研究データを供覧しながら、要介護状態およびその原因(認知症、転倒・骨折)と歯科保健との関連性を考察した。続いて、高齢者における歯数と歯の原因に言及したのち、地域包括ケアシステムの構築とそこでの歯科の役割に言及し、講演を結んだ。

 次に、竹内孝仁氏(国際医療福祉大大学院教授)は、医師の視点から「自立支援歯科学の時代へ」と題した講演を展開。従来の自立支援介護の基本ケアには歯科が欠落していたと述べた。そして、今後はおおいに歯科が介入することで、咀嚼・摂食機能を回復させていき、そのことがきわめてすぐれた全身の活動力回復をもたらすこと(=自立支援歯科学)の大切さと、その普及の必要性を強調した。さらには、自らが提案する「高齢者施設入所者口腔機能調査プロジェクト」を推進し、そこから得られたデータなどを基に超高齢社会における歯科の役割の大きさを、社会に訴えていくべきだと語った。

 続いて登壇した黒岩昭弘氏(松歯大教授)は、「顎咬合学が超高齢社会にどのように関与すべきか」と題した講演を展開。上記の「高齢者施設入所者口腔機能調査プロジェクト」のプロジェクトリーダーでもある氏は、咬合再建のプロフェッショナルがそろう日本顎咬合学会の指導医こそが、高齢者の摂食支援を行っていくべきだと説いた。その後は、経口摂取を支援することで、全身の活動力を取り戻した高齢者の事例を多く持つ、副島太悟氏(長崎県開業)、永田耕一郎氏(福岡県勤務)が登壇し、それぞれの経験を紹介。その後は再び黒岩昭弘氏が登壇し、自立支援介護における歯科の役割を再度強調した。

 講演後のディスカッションでも、各演者が語ったテーマに関して活発な議論がなされ、本会の議題が今後の歯科にとって大きな位置を占めていくことをおおいに予感させる充実の講演会となった。