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2018年5月26日

日本アンチエイジング歯科学会、第13回学術大会を開催

「『生―IKIRU―』華齢2018 from Exciting OSAKA!」をメインテーマに

 さる5月26日(土)、27日(日)の両日、グランフロント大阪 ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター(大阪府)において、日本アンチエイジング歯科学会 第13回学術大会(河野 渡大会長、松尾 通会長)が開催され、約1,300名が集う盛会となった。

 本大会では、「『生―IKIRU―』華齢2018 from Exciting OSAKA!」をメインテーマに、口腔はもとより、消化器、脳、皮膚、心などの面から、各専門家がアンチエイジングのための知見を披歴。鍼灸・漢方といった東洋医学、再生医療、デジタルデンティストリー、アニマルセラピーの活用についても講演が行われ、エイジングへの多種多様なアプローチが歯科医療者・医療者間で共有された。

 「オーラルフレイルへの提案」では、飯島勝矢氏(東大高齢社会総合研究機構教授)が「フレイル予防は『総合知』によるまちづくり―オーラルフレイルから何を伝えるのか―」の演題で講演。要介護の前段階であるフレイル、そしてその一因となるオーラルフレイル(口腔機能のフレイル)について、概念と要注意の兆候を解説した。
 氏によれば、滑舌の低下、むせの増加、噛めない食品の増加などの「口まわり」の衰えは将来の死亡リスクを約2倍高める。そのためオーラルフレイルはけっして軽く見てはいけないもので、歯科医療者には「患者さんのお口の機能へも目を向けて、わずかなお口の衰えへの気づきを与えてほしい」と締めくくった。

 続く「口腔がんへの提案」では、柴原孝彦氏(東歯大教授)が登壇し、「エイジングと共に劣化する口腔粘膜―忍び寄るサイレントキラー 口腔がん―」について発表した。
 高齢者ほど発症することが多い口腔がんは、他のがんと比べ、日本では増加の一途をたどっている。口腔がん自体は、早期発見できれば(初期がんなら)95%近く治癒の見込みがあるのだが、実際はしこりや鈍痛などの異常を感じつつも、それをがんや前がん病変とは認識せず、長らく放置して重症化する患者が少なくない。
 氏は、そうした現状を変えるには、口腔がんという疾患の一般への周知と、歯科医院での早期発見の重要性を強調し、「検査の際にはつねに口腔粘膜も診る意識をもってほしい」と訴えた。くわえて、不安を持った症例については、口腔外科専門医にネット相談できる「口腔がんナビシステム」(東歯大運営)の利用も促した。

 そのほか、複数の演者が0歳から100歳までの成長発育とアンチエイジングを論じるリレー講演や、iPS細胞による細胞治療についての講演、同会会長の松尾氏をはじめとした演者によるシンポジウム「四世代による生―IKIRU―の提案」など、多彩な内容の講演が参加者を楽しませた。

 また、アンチエイジングなライフスタイルを送る先生方の写真から参加者がグランプリを選ぶ「アンチエイジャー総選挙2018」や、アンチエイジングアワード授賞式(本年は女優の大地真央氏が受賞)、ワインテイスティングパーティーなど、一風変わったユニークな催し物も見られた。