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2018年6月23日

日本成人矯正歯科学会第26回大会開催

「歯科矯正におけるグローバルスタンダードとイノベーション」をテーマに

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 さる6月23日(土)、24日(日)の両日、文化学院(東京都)において、「日本成人矯正歯科学会第26回大会」(石野善男大会長、小谷田仁理事長)が「歯科矯正におけるグローバルスタンダードとイノベーション」をテーマに開催され、歯科医師・歯科衛生士ら650名が会場を訪れた。

 1日目に行われた市民公開講座「こどもの矯正/おとなの矯正」に引き続き、2日目は特別講演、招待講演、一般口演、基調講演、教育公演、依頼公演と2ホール合わせて14公演が行われ、そのほかテーブルディスカッションや症例展示等、多彩なプログラムが用意された。

そのうち槇 宏太郎氏(昭和大)は、基調講演「スタンダードを変革するイノベーション」で、矯正歯科治療においてスタンダードと思われている事項について、いつのまにか技術革新や研究の深化によってドグマとなってしまった例を挙げ、知識や常識の刷新の必要性、つねに新しい感覚を持ち続けることの重要性について講演した。

またGiuseppe Scuzzo氏(イタリア・ローマ開業、フェラーラ大客員教授、コンプレテンス大客員教授)特別講演「Predictability of treatment and finishing in cases treated by Digital Lingual Orthodontics」で、デジタル舌側矯正の実際について講演した。デジタル機器によって正確で確実なブラケット設置プランの立案とボンディング、力学的な管理、細やかで包括的な矯正歯科治療が可能になったとし、選択する手段はつねにシンプルであること、シンプルということは単純に簡易であるということを指さないこと、また複雑さをいかにシンプルにするかにに集中すべきで、そのためにはHow toを知ることが重要であると述べた。

そのほか鄭 信忠氏(台北医大、中華民国歯学矯正学会会長)が効果的なクロスバイト治療について、また小畑真氏(弁護士・歯科医師)が法律にのっとった歯科治療と医院運営、歯科医療トラブルへの対応などについて講演し、さまざまなスタンダードと考え方のイノベーションを喚起する会となった。

なお1990年から同学会に設立された「E-ライン・ビューティフル大賞」の本年度の大賞としては、女優の井上真央氏が選出されている。