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2018年9月9日

(特非) 日本臨床歯周病学会第81回関東支部教育研修会を開催

シンポジウム「はじめよう歯周‐矯正治療」など盛会に

 さる9月9日(日)、東京医科歯科大学M&Dタワー2階鈴木章夫記念講堂(東京都)において、特定非営利活動法人 日本臨床歯周病学会第81回関東支部教育研修会(吉村英則支部長、浦野 智理事長)が開催され、歯科医師、歯科衛生士ら約300名が参集し盛会となった。

 まず、関東支部支部長の吉村英則氏(東京都開業)による開会の挨拶が行われ、午前の部として、斎田寛之氏(埼玉県勤務)、芝 多佳彦氏(医歯大)の座長のもと、3名による会員発表が行われた。以下に演題、演者を示す。

・「アムロジピンによる著しい歯肉増殖を伴った重度慢性歯周炎患者に対し全顎的に治療を行った一症例」(中山亮平氏、慶應大)
・「動揺歯の安定に努めた重度歯周炎症例」(安藤正明氏、千葉県開業)
・「広汎型侵襲性歯周炎の10年経過症例」(馬場浩雄氏、長野県開業)

 なかでも中山氏は、薬物誘発性の歯肉増殖症のある患者に対し、薬の変更ができず、また来院回数に制限があるなかで、口腔衛生指導や歯周基本治療を自ら行い、患者のモチベーションを維持し、歯周外科治療および補綴治療にて良好な結果が得られた症例を提示した。

 午後の部は、鎌田征之氏(東京都開業)、神山剛史氏(埼玉県開業)の座長のもと、「はじめよう歯周-矯正治療」と題したシンポジウムが行われた。はじめに座長の神山氏より、本シンポジウムの趣旨および「歯周矯正」の歴史的変遷について文献とともに解説がなされた。その後、3名により講演が行われた。以下に演題、演者を示す

・「天然歯を保存するための歯周-矯正治療」(土岡弘明氏、千葉県開業)
・「矯正学的分析を応用した歯周インプラント治療」(吉野宏幸氏、埼玉県開業)
・「審美的ゴールを目指した歯周炎患者の歯周矯正治療」(工藤 求氏、東京都開業)

 まず土岡氏は、歯周病による病的歯牙移動(pathologic tooth migration:PTM)のメカニズムをイラストとともにわかりやすく解説したうえで、PTMを呈する患者への歯周‐矯正的なアプローチについて、局所的な症例から全顎的に対応した症例まで提示した。続いて吉野氏は、矯正学的分析としてセファロを用いて、歯周治療とインプラント治療により咬合再構成を行った症例を提示した。工藤氏は、歯周矯正の目的を掲げながら、審美的なゴールのための基準や、そのための詳細なステップについて症例とともに解説した。その後のディスカッションでは会場の参加者とともに活発な議論が交わされた。なお本シンポジウムの演者3名は、東京医科歯科大学歯周病科を同時期に在籍していた旧知の仲であり、昨年、歯周矯正の勉強会であるPerio Ortho Project(POP)を立ち上げている。

 最後に、関東支部副支部長の清水宏康氏(東京都開業)による閉会の挨拶があり、会場は熱気に包まれたまま終幕した。