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2018年11月11日

第2回磁性アタッチメントインプラント学術大会開催

「長寿社会においてすべての歯科関係者が知っておくべきインプラントオーバーデンチャー」をテーマに開催

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 さる11月11日(日)、丸ビル ホール&コンファレンススクエア(東京都)において、第2回磁性アタッチメントインプラント学術大会(MACS研究会主催)が「長寿社会においてすべての歯科関係者が知っておくべきインプラントオーバーデンチャー(IOD)」をテーマに開催された。会場には歯科医師、歯科衛生士だけでなく介護関係者なども集まり、約260名の参加者を集め盛況となった。

 最初にMACS研究会を主宰する田中譲治氏(千葉県開業)が登壇し、大会長講演を行った。氏の20年以上にわたるIODの臨床経験を元に、磁性アタッチメントを応用する際の勘所について述べた。

 続いて水谷 紘氏(元医歯大准教授)と前田芳信氏(阪大大学院特任教授・大阪府開業)が教育講演を行った。水谷氏は磁性アタッチメントのISO制定までの道のりについて述べた。前田氏は、IODは栄養摂取を介して体力の維持、増強に寄与できるのか、あるいはIODは認知機能の維持に寄与できるのかなどの、IODに関するさまざまな疑問点について研究成果や臨床例をもとに解説した。

 昼食後の一般講演では樋口大輔氏(昭和大)、藤野 修氏(岩手県開業)、松嶋典彦氏(福岡県開業)、坂田輝之氏(熊本県開業)、水口稔之氏(東京都開業)がIODの臨床応用例などについて講演した。

 最後に行われたシンポジウムでは小坪義博氏(福岡県開業)、鈴木恭典氏(鶴見大)、金澤 学氏(医歯大)、亀田行雄氏(埼玉県開業)が登壇し、ロケーターと磁性アタッチメントの比較、難症例への適応例、部分床義歯への応用について語った。

 本会で行われた多くの講演において、取り外しがしやすく清掃性にすぐれる磁性アタッチメントを用いたIODは患者・介護者ともにメインテナンスが行いやすい、少数のインプラントによって維持力を得ることのできるIODは経済的負担や外科的侵襲を少なくすることができるといったIODの利点が紹介された。本大会を契機に、磁性アタッチメントを用いたIODはさらに注目を集めると思われる。