2018年11月18日
さる11月18日(日)、よみうりホール(東京都)において、ケーオーデンタル講演会「ラーニングステージをのぼる」が約570名を集め開催された。本会は、土屋賢司氏(東京都開業)と天川由美子氏(東京都開業)、元 永三氏(福岡県開業)と林 美穂氏(福岡県開業)の歯科界を代表する東西2組の師弟関係に焦点を当てたユニークな企画となった。
最初に、天川氏が登壇し「審美歯科修復のベースとなるもの――接着歯学との出会いから修復治療を展望する」と題して講演を行った。冒頭で自身の歯科人生のラーニングカーブを提示し、土屋歯科医院に勤務し始めた頃のエピソードや裏話なども披露し、会場を盛り上げた。続く土屋氏は、「歯科修復治療の目標を再考する――過去に立ち返り未来を見据える」のタイトルで症例を通して補綴医としての心構えや診断の重要性を説いた。
昼食を挟み、午後は林氏の「理念を継承し、患者に寄り添う医療をめざして――Chance-Challenge-Change」から再開した。元氏との出会いにも触れながら歯科人生を振り返り、ラーニングステージごとの自身の症例を供覧した。最後の演者である元氏は「患者さんの心をつかむ医療――効果的なインフォームド・コンセントを通じて」と題し、患者さんを自院のファンにするためには、医術・医業・医道の実践と、感謝・感動・共感の三感が重要であると結んだ。
その後の質疑応答では、「ご自身の引退や医院の継承についてどう考えているか?」という会場からの質問に、後継者問題から医院拡張にともなう金銭的な内容にまで話題が及ぶなど、盛況裡に会の幕を閉じた。