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2019年2月21日

埼玉県女性歯科医師会中央ブロック講演会開催

「粧うから口腔ケアを考える~オーラルフレイル対策3つのアプローチ」をテーマに

 さる2月21日(木)、埼玉会館(埼玉県)において、埼玉県女性歯科医師会中央ブロック講演会(埼玉県歯科医師会男女共同参画推進委員会 女性小委員会中央ブロック主催)が「粧うから口腔ケアを考える~オーラルフレイル対策3つのアプローチ」をテーマに、池山和幸氏(株式会社資生堂ジャパン、医学博士、介護福祉士)を招聘し開催された。池山氏は「新聞クイント」にて2018年の一年間にわたり「『粧う』ことで健康寿命をのばす資生堂の化粧療法」を連載し好評を博した。

 化粧療法とは資生堂による整容メソッドであり、整容(スキンケアやメイク)を手段として高齢者の健康の維持・向上を楽しみながら目指すものである。また、歯科による機能的口腔ケアと化粧療法をあわせて、「口腔外ケア」とし、さまざまな機能やQOLの維持・向上に有効であるとした。化粧療法の特徴としては、高齢者みずからが化粧を行うことで健康維持につながるということがある。

 オーラルフレイル対策の3つのアプローチとして、(1)口腔リテラシーの低下、(2)口の機能に及ぼす影響、(3)歯科領域からの社会性・心のフレイル予防を挙げた。

 高齢者のオーラルフレイルは、まず口腔リテラシーの低下から始まるが、化粧療法を実施後、義歯作製を希望した高齢者の例(口紅をうまく塗りたいため、自然と口腔周囲筋への意識が高まった)、化粧をすることにより腕の筋力アップにつながり食事介助が軽くなった例、化粧をすることにより外出意欲が高まり社会性・心のフレイル予防となった例など、さまざまなエビデンスとともに化粧療法の効果を解説した。その他、地域歯科医院において化粧療法を実施して行政委託事業につながった例なども紹介し、歯科における化粧療法の有効性について語った。

 池山氏は「化粧療法とは健康を実現する手段であり、多職種連携の共通言語となり、だれも化粧療法の専門家ではないからこそ連携しやすくなる。化粧療法が口の機能に及ぼす良い影響を歯科医療従事者の皆さんに知っていただき、オーラルフレイルのスタートである社会性・心のフレイル対策としても歯科領域から実施していただきたい」と締めくくった。