2019年12月8日掲載

「ある日、診療室で起きる偶発症や合併症と向き合う時のために」をテーマに約140名が参集

東京医科歯科大学歯科同窓会、第57期Part1(No.12)講演会を開催

東京医科歯科大学歯科同窓会、第57期Part1(No.12)講演会を開催
 さる12月8日(日)、東京医科歯科大学(東京都)において、東京医科歯科大学歯科同窓会第57期Part1(No.12)講演会「ある日、診療室で起きる偶発症や合併症と向き合う時のために―口腔外科指導医の実体験から― 」(医歯大歯科同窓会主催)が開催され、約140名が参集した。

 講師を務めた津山泰彦氏(三井記念病院歯科・歯科口腔外科部長)は、三井記念病院での25年間、数多くの偶発症や合併症と向き合ってきた。本講演は、それらが生じた背景、病態、対応などを解説し、診療室で発症した際に歯科医師として行うべきことや、トラブルを防止する方法などを指南するものである。

 まず、講演の冒頭では、日本全国で起きた医療事故および津山氏の臨床経験に基づき、偶発症や合併症が起きる背景や原因の分析が行われた。続いて、7つの事例(下歯槽神経麻痺、気腫、誤嚥・誤飲、術後感染症、隣接組織への迷入、抜歯、術後出血)を挙げ、それら1つ1つに対して、診断、対処法、投薬、専門機関との連携などにおいて注意すべきポイントが説明された。

 津山氏は講演全体を通じて、偶発症や合併症は臨床において避けることができないとし、術者が慌てないこと、さらに患者に寄り添う姿勢を見せて患者を安心させることの重要性を強調した。

 講演会場には「質問BOX」が設けられ、受講者から数多くの質問が寄せられた。講演中にも質疑応答が行われるなど、盛況のうちに終了した。

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