2020年6月27日掲載

消毒の基本・歯科特有汚染の洗浄消毒について、中村健太郎氏が講演

「ドイツRKIガイドラインに基づいた院内感染対策」第2回セミナー開催

「ドイツRKIガイドラインに基づいた院内感染対策」第2回セミナー開催
 さる6月27日(土)、デュールデンタルジャパン株式会社(ハウル・ウヴェディーター代表取締役社長)による無料オンラインセミナー「ドイツRKIガイドラインに基づいた院内感染対策」の第2回「消毒の基本/歯科特有汚染の洗浄消毒」が、講師に中村健太郎氏(愛知県開業)を迎えて開催された。

 冒頭、CDCガイドラインは「感染者・保菌者からの感染拡大防止・予防」を目的としているのに対して、RKI(ロベルト・コッホ研究所)ガイドラインは「相互感染・媒体感染による感染防止・予防」を目的としていることが紹介された。そのRKIガイドラインでは、歯科医院のスタッフを守ることが重要視され、それが患者を守ることにもつながるということが強調された。

 次に、感染対策の方法として、汚染の除去・洗浄・消毒・滅菌が挙げられるが、今回はその中でも「消毒」に絞って解説された。中村氏は消毒の定義について「特定の感染症が発症しない水準まで、対象の病原微生物を減少させる方法」と再確認したうえで、「適切な方法で実施しなければ、消毒という概念は成立しない」と主張。そのうえで、消毒における重要なチェックポイントとして、(1)消毒を徹底する、(2)用量/濃度を守る、(3)作用時間を守る、(4)消毒を習慣にする、という4点が挙げられた。

 つづいて、ウォッシャーディスインフェクターによる熱水消毒だけでは対処できない、歯科特有汚染の洗浄消毒の方法として、「スピットン/サクションシステムの洗浄消毒」「印象体/汚染補綴装置の洗浄消毒」「画像診断機器の洗浄消毒」についてそれぞれ詳説された。前回のセミナーと同様に、解説の合間には伊藤磨樹氏(歯科衛生士・Shurenkai Dental Prosthodontics Institute)によるデモンストレーションも行われ、実際の手順や注意点などを参加者が確認しやすいように示された。

 講演後の質疑応答では、参加者から挙げられた質問に対し、中村氏が1つひとつていねいに回答した。なお、第1回(5月30日開催済み)および今回のセミナー内容は、アーカイブとしてデュールデンタルジャパン社のHP(https://www.duerr.co.jp/index.html)に掲載予定のため、詳細はそちらを参照していただきたい。

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