2021年11月14日掲載

「補綴治療とその術前アプローチ」をテーマに

第13回STEP with R and PABC 2021 web meeting開催

第13回STEP with R and PABC 2021 web meeting開催
 さる11月14日(日)、第13回STEP with R and PABC 2021 web meeting(STEP主宰:田中秀樹氏、R・R2主宰:徳永哲彦氏、PABC主宰:安東俊夫氏)が、「補綴治療とその術前アプローチ」をテーマに、Web配信にて開催された。

 まず、荻野真介実行委員長(STEP、福岡県開業)の冒頭の挨拶の後、会員発表が行われた。葉山揚介氏(STEP、福岡県開業)は、「補綴エラーを回避するためのデジタルコミュニケーション」とのテーマで口腔内スキャナを用いたデジタルコミュニケーションを採用することの利点や技工所とのやり取りの方法を示したうえで、模型を用いずに補綴設計を行った症例を示した。

 大淵義晃氏(R2、福岡県開業)は、「多数歯欠損:一次固定、二次固定 どちらを選択? ファイナルアンサー」をテーマに、重度の骨吸収や大臼歯部の咬合支持喪失などが見られる症例に対して、患者の希望を尊重したうえで、補綴の選択肢として一次固定、二次固定のどちらを選択すべきか検討した。それぞれの長所・短所を示したうえで、本症例では二次固定が選択された。

 円林秀治氏(STEP、福岡県開業)は「審美領域におけるインプラント 埋入深度の術前診断」をテーマに、インプラントの埋入深度が深くなった症例を挙げ、インプラント埋入深度が深い場合・浅い場合に生じるトラブルをそれぞれ示し、埋入深度の術前診断に関係する要素などを解説した。

 白土 徹氏(PABC、福岡県開業)は「最終補綴装置を考慮した骨造成の実態 補綴処置を難しくしないためのKey Point」をテーマに、Key Pointとして(1)補綴主導型のインプラント治療、(2)インプラント隣在歯のアタッチメントレベル、(3)インプラント埋入ポジションを挙げ、それぞれについて解説したうえで、(1)から(3)に関連する症例を提示した。

 各講演後には、STEP、R・R2、PABC主宰である田中氏、徳永氏、安東氏による質疑応答が行われ、講演内容がより深く掘り下げられた。それぞれの演者の臨床への考え方が理解でき、演者の熱気が伝わってくるミーティングとなった。

 なお、本会は11月30日(火)まで配信が行われる予定である。

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