2022年9月3日掲載

臨床に直結する、学び多き一日に

第29回 ADFスタッフミーティング開催

第29回 ADFスタッフミーティング開催
 さる9月3日(土)、第29回 ADFスタッフミーティング(楠 雅博氏主宰)が、兵庫県立淡路夢舞台国際会議場(兵庫県)の現地およびWeb配信のハイブリッド形式にて開催され、約150名が参加した。

 ADF(淡路デンタルフォーラム)とは、生涯にわたり歯の健康を守るための知識の共有を目的に、日ごろの成果を発表し意見を交わす学びの場として開催されている。今年は2年ぶりに現地でも開催される運びとなった。

 本会のメインプログラムである会員発表では、手技や、う蝕管理、患者コミュニケーション、検査など多岐にわたるテーマで7組の演題が出揃った。最後に参加者による投票が行われ、最優秀賞に「SRP を極める ~その1 探知~」の題で発表した百田千佳氏(歯科衛生士、楠歯科医院)が、優秀賞には「デンタルエックス線写真の質にこだわって」の鶴谷 舞氏、江田聡美氏(ともに歯科衛生士、たるみ歯科クリニック)、審査員特別賞には「34年間の歯科衛生士生活を振り返って」の塩田泰実氏(歯科衛生士、楠歯科医院)がそれぞれ選ばれた。

 また、特別講演では南川 勉氏(北播磨総合医療センター歯科口腔外科勤務)による「口腔粘膜疾患~口腔がんを中心に~」が行われた。口腔がんのほか、舌がん、粘膜疾患について病態写真とともに解説したうえで、できるだけ組織を温存し、出血量減少、手術時間短縮、傷跡の縮小などを実現可能とした外科手術の進歩や最新の高精度放射線治療についても紹介した。

 南川氏は早期発見・対応の重要性にふれたうえで、「口腔内をいちばんよく観察する歯科衛生士が“何かおかしい”と感じたら、歯科医師にすぐ声をかけられる院内の関係性が大事ではないか」と締めくくった。

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