2022年9月4日掲載

2年ぶりに現地開催され、活況を呈する

第12回MDH勉強会ハイブリッドセミナー開催

第12回MDH勉強会ハイブリッドセミナー開催
 さる9月4日(日)、第12回MDH勉強会ハイブリッドセミナー(大野真美代表)が、タカラベルモント TB-SQUARE osaka(大阪府)およびWeb配信のハイブリッド形式で開催された。MDH(Microscope Dental Hygienist)は日常臨床でマイクロスコープを使用している歯科衛生士によるスタディグループである。今回は2年ぶりに現地でも開催され、会場には全国から65名が参加した。

 午前の部は、はじめに特別講演として、杉山幸菜氏(歯科衛生士、新百合ヶ丘南歯科)が「歯科衛生士マイクロスコープ使用歴10年目の真実!」と題して登壇した。杉山氏は、自身がマイクロスコープを使用し始めてから現在に至るまでの経緯を振り返ったうえで、マイクロスコープを使えば必ず良い治療ができるというわけではないため、「よりうまく使いこなすことが大切」と述べた。そのための基本原則として、(1)術部位を確実に見ながら処置を行う、(2)術野が明瞭であることについてそれぞれ紹介。なかでも、術野が明瞭であることについては、縁下歯石を除去しようとしても、プロービングによって出血し歯頚部が血液で満たされるような状態では縁下がよく見えないため、「事前に炎症のコントロールを行うことが重要」と強調した。

 講演後には、杉山氏と大野代表による対談形式のディスカッションや、会場の参加者との質疑応答も行われた。

 午後の部では、参加者が9つのグループに分けられたうえで、まずMDHの会員歯科衛生士4名が登壇し、以下の演題で発表が行われた。

「マイクロスコープを使用して変わったOHI」黒田梨絵氏(くろだ歯科医院)
「私の成長曲線と努力曲線~できっこないをやらなくちゃの向こう側~」松野 祥氏(香川大学前はこざき歯科医院)
「アウトプットして変わったマイクロスコープの使い方」木村汐里氏(樋口歯科医院)
「変化する練習方法」加藤絢子氏(高見ひだまり歯科クリニック)

 その他、9名の会員歯科衛生士による発表も各グループで行われた。その後のディスカッションでは、「記録した動画をだれかに見せること・説明する機会はあるか」などをテーマに話し合いが行われ、「治療の内容を動画で見てもらうことで、患者さんに安心感を与える」「口腔内の状況に合わせた歯磨剤をおすすめする際に動画を活用している」など、各自の取り組みについて活発に意見交換された。

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