2022年10月9日掲載

「つなぐ」をテーマに

(一社)日本ヘルスケア歯科学会、ヘルスケアミーティング2022を開催

(一社)日本ヘルスケア歯科学会、ヘルスケアミーティング2022を開催
 さる10月9日(日)、10日(月)の両日、建築会館ホール(東京都)およびWeb配信のハイブリッド形式において、一般社団法人日本ヘルスケア歯科学会(杉山精一代表)によるヘルスケアミーティング2022が「つなぐ」をテーマに開催され、会場には約100名が参集した。

 1日目は、サブテーマ「『COVID-19』とヘルスケア歯科学会」のもと、赤司征大氏(WHITE CROSS株式会社)が「パンデミック下の歯科医療を振り返る 時系列とその影響」と題し講演を行った。また、COVID-19における自院の対応として、会員による発表も行われた。

 2日目は、メインテーマを「高齢者のヘルスケア診療」とし、基調講演1では、荒井秀典氏(国立長寿医療研究センター)が「歯科にどうしても知ってほしいフレイルの意義」と題して登壇。フレイルは適切な介入により健常な状態に戻る可逆性もあるため早期発見・早期介入が必要であると述べ、各専門職が個々にアプローチをするだけなく、いかに連携をとるか、特に地域ごとの連携が極めて重要であると強調した。

 基調講演2では足立 融氏(鳥取県開業)が「ヘルスケア診療所だからできるフレイル予防―高齢者のメインテナンスって何のため―」と題して登壇した。健康長寿に向けて鍵を握るのはフレイル予防であり、フレイルを歯科診療室で診ていくためには歯や口に関することだけでなく、生活一歩ふみ込んだ会話をすることが重要であると解説。また、地域でつなぐために、自分の地域の福祉計画などの取り組みを把握しておくことも重要だとした。

 そのほか、本学会が考案したCRASP(Caries Risk Assessment Share with Patients)を用いた年代別のカリエスマネジメントの紹介や交流会・ポスター発表、ディスカッションなども行われ、盛会となった。

 なお、次回は学会設立25周年記念大会として、きたる2023年11月3日(金)、4日(土)の両日に開催予定。

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