2022年10月13日掲載

「若い人が歯科医師になって良かったと言える歯科界にしたい」と意欲を示す

高橋英登氏、日歯次期会長予備選挙に出馬表明

高橋英登氏、日歯次期会長予備選挙に出馬表明
 さる10月13日(木)、ホテルメトロポリタンエドモンド(東京都)において、日本歯科医師会(以下、日歯)の次期会長予備選挙に出馬の意向を表明した高橋英登氏(東京都開業、日本歯科医師連盟会長)による記者会見が開催された。

 高橋氏は会見のなかで、現日歯会長の堀 憲郎氏が2023年2月に行われる予定の次期選挙では立候補しない意向を表明したことに言及。「堀会長は、日本歯科医師連盟(以下、日歯連盟)の不祥事によって歯科界が混乱した状況のなか日歯会長に就任された。厳しい状況のなか歯科界の混乱を収束させ、安定した会務を執行してくださった」と謝辞を述べた。

 その後高橋氏は、約12年にわたる日歯連盟の活動を振り返った。歯科の財源を確保するべく診療報酬改定に向けた積極的なロビー活動や歯科医療政策を具現化するための政治活動として、歯科特定薬剤の算定方法(いわゆる40円ルール)の解消、金銀パラジウム合金の直近の公定価格を反映させる制度への改定など多岐にわたる実績を挙げてきた。なかでも、大きな政策として「国民皆歯科健診の実現」を掲げ、「国民皆歯科健診を実現する会」、「国民皆歯科健診実現議連」などをバックアップしながら、口腔から国民の健康寿命の延伸に貢献することで、ひいては国民医療費の適正化に寄与することを政権にアピールしてきた。また、2022年7月に行われた第26回参議院議員通常選挙では、国民のための歯科医療を実現するべく山田 宏氏(参議院議員)を歯科界組織代表として推薦。山田氏の当選に大きく貢献したとともに、「国民皆歯科健診」をはじめ新たな法整備や政策の拡大に前進させた。

 高橋氏は会見で、自身に手紙で届いた現場の苦悩の声を読み上げるとともに歯科界の厳しい現状から、「若い人が歯科医師になって良かったと言える歯科界にしたい」との思いを述べ、「政権に対してもものを言う日歯にしたい」と強調した。高橋氏の日歯連盟の活動をとおして国会議員や有識者と築き上げた人脈や経験は、今後の大きな武器となるであろう。次期日歯会長予備選挙に向けた動きが活発化している。今後の動向に注目したい。

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