2022年10月24日掲載

アライナー矯正治療におけるモニタリングをテーマに

JANO2022第27回日本非抜歯矯正研究会開催

JANO2022第27回日本非抜歯矯正研究会開催
 さる10月24日(月)から26日(水)の3日間、ホテルモントレエーデルホフ札幌(北海道)とWeb配信にて、JANO2022第27回日本非抜歯矯正研究会(来田里衣子大会長、有本博英代表)が開催され、90人超が参加した。

 同会は、いずれも著名で多くの大学で教鞭をとった米国の矯正歯科医であるNorman M. Cetlin氏(1921~2008)の非抜歯矯正治療、Raphael L. Greenfield氏(1944~2022)のCADテクニックをルーツとした、臼歯部を重視した矯正歯科治療Molar Oriented Orthodontics(MOO)に基づき、歯列拡大装置や臼歯遠心移動装置、アライナー型矯正装置を活用した治療を多く行う臨床歯科医とスタッフが集い、情報交換と研究を行う会である。

 今回は「モニタリング」、つまり矯正歯科治療における患者管理をテーマとしている。遠方の患者が通院を希望する、あるいは昨今では感染症流行に不安を感じて通院を控える患者などの課題に対し活用できる、デジタル技術を用いたより良好なモニタリング方法について提案と議論がなされた。

 本テーマに関するプログラムとして、吉住 淳氏(東京都開業)による「DM(Dental Monitoring)を活用した、効率的なチーム診療」「矯正歯科臨床の正しいDXを考える」、有本博英氏(兵庫県開業)による「デンタルモニタリング―何を期待し、何をしないといけないのか」、医院スタッフによるシンポジウム「マネジメント・プロトコル設定」「モニタリングチェック・コミュニケーション」が行われたほか、企業から最新情報がシェアされた。

 また他にも山本昌宏氏(兵庫県開業)、賀久浩生氏(東京都開業)によってアライナー矯正歯科の最新動向や臨床例を共有する「2021年トピック症例講演」、斉藤 徹氏(ビジネス・ブレークスルー大教授)による特別講演「やる気に満ちた“やさしい組織”のつくりかた」、森谷 聡氏(北海道開業)による「マスター認証講演」、有本志織氏(和歌山県開業)による「マスター5年講演」と、主テーマ以外にもアライナー矯正治療を中心とした矯正歯科治療、組織運営のトピックを盛り込んだ本会は、こうした情報が参加者に共有され、その場で和気藹々と議論される充実した会となった。

関連する特集