2022年11月13日掲載

「New style dentistry by YOUNG GENERATIONs」をテーマに

第14回STEP annual meeting with R and PABC 開催

第14回STEP annual meeting with R and PABC 開催
 さる11月13日(日)、第14回STEP annual meeting with R and PABC(STEP主宰:田中秀樹氏、R・R2主宰:徳永哲彦氏、PABC主宰:安東俊夫氏)が、「New style dentistry by YOUNG GENERATIONs」をテーマに、西部ガスホール(福岡県)およびWeb配信のハイブリッド形式にて開催された。各スタディグループ会員発表のほか、田中秀樹氏(福岡県開業)らの特別講演、岩田 淳氏(兵庫県開業)による招待講演を実施。残念ながらWeb配信となった昨年の不在を穴埋めするかのように、なごやかな交流が会場内で見られた。

 まず、開会挨拶において田中秀樹氏は「今回は、招待演者としてお招きした岩田先生をはじめ、若い世代の方の発信をテーマに企画を進めてきた。このコロナ禍においてZOOMなどのデジタル化が浸透し、歯科医療においても同様に急速な変革を遂げている。デジタル化の波に敏感な若い先生方に、中堅、ベテランが教えてもらう、アドバイスをいただくため、両世代を“つなぐ”ことをキーワードに1日進めていきたい」と話した。その後、午前の会員発表には4名の若手演者が登壇。田中 礼氏と田中利幸氏(ともにSTEP、福岡県勤務)はPC上でのシェイド選択、マイクロスコープを活用したコンポジットレジン修復を、原田慎之介氏と桑原 崇氏(ともにSTEP、福岡県勤務)は口腔内スキャナー(intra oral scanner、以下、IOS)を活用した印象採得や補綴装置製作について発表した。さらに特別講演において田中秀樹氏と同氏の院内歯科技工士である兒玉邦成氏が、「歯周組織との調和と審美に配慮した補綴治療」と題して講演。歯周治療における咬合力のコントロール戦略の解説ののち、審美治療におけるIOSデータを起点としたインプラント埋入治療計画および補綴装置製作のプロトコールなどについて詳説した。

 午後の部においては、まず4名の会員講演を実施。鬼村朋宏氏(STEP、宮崎県開業)と多々隈貴之氏(PABC2、福岡県開業)は治療計画におけるデジタル活用、丸目 剛氏(R2、福岡県開業)と深町太伊地氏(STEP、福岡県開業)は矯正歯科治療における検査、診断でのデジタル活用などについて発表した。また、招待講演「補綴修復治療に求められる支台歯形成とは」で登壇した岩田氏は、海外の論文などで使用されるような、印象的な審美的デジタル写真撮影のための自院の環境を紹介したうえで、支台歯形成におけるマテリアル選択やマージンデザイン、歯肉圧排時の工夫などについて、自身の症例写真や豊富なエビデンスを用いて解説した。

 最後に、本発表会実行委員長の葉山揚介氏(STEP、福岡県開業)が閉会の辞を述べ、熱気に包まれたまま盛会裏に終了した。

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