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2022年11月30日掲載

岡野修一郎氏が「アライナー矯正治療における治療計画」をテーマにWeb講演

クインテッセンス出版株式会社、「JAO日本版」創刊1周年記念Webセミナー(第2回)を開催

クインテッセンス出版株式会社、「JAO日本版」創刊1周年記念Webセミナー(第2回)を開催
 さる11月30日(水)、アライナー矯正歯科専門誌「JAO(Journal of Aligner Orthodontics)日本版」創刊記念1周年Webセミナー(全5回)(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)の第2回目が開催され、岡野修一郎氏(歯科医師・Aligner Studio)が「アライナー矯正治療における治療計画」をテーマに講演を行った。

 はじめに岡野氏は、「矯正歯科を学ぶにあたっては書籍・論文などの活字媒体と、講演のような映像媒体という手段があり、双方にメリットとデメリットがある」と述べた。特に現在のアライナー矯正治療ではデジタル化が非常に進んでおり、治療に用いる資料を三次元的に一望できるようになった一方で、こうした画面上で実際に動かせるようなデータに活字媒体でふれることは比較的難しいと指摘した。しかし活字媒体には個々のペースで情報に向き合い学ぶことができるというメリットがあり、これらの異なる媒体を連動した形で学びに取り入れることが、アライナー矯正治療の理解を深める一助になるのではないかとの見解を示した。

 この見解に基づき、本セミナーは岡野氏が執筆した「メソッドプレゼンテーション&症例報告 アライナー矯正治療におけるデジタル3Dソフトウェアとの向き合い方」(「JAO日本版」2022年6号掲載)と連動する形で進められた。

 まず治療計画立案・シミュレーション作成手順として「最終位置決定」「ステージング設定」「アタッチメント・エラスティック設定」の3つを挙げた。このうち「最終位置決定」をピックアップし、Ⅱ級不正咬合をⅠ級不正咬合に改善するための治療計画について、アライナー矯正ソフトウェアClinCheckを用いて実演した。

 実演では「最終位置設定における10項目」として、2023年に一般にリリースされるCBCT統合型ClinCheckの画面を共有しながら、メーカーから戻ってきた治療計画を歯科医師がどのように修正していくかを解説した。実際に氏の治療に対する考えを反映させながら上下顎それぞれ順を追って修正を行うなかで、セファログラムや顔貌写真から得られた情報を包括して、歯槽骨内の歯根の位置やアンギュレーション、ローテーションなどの歯の移動様式、移動量を細かく設定していく必要があると強調した。

 最後は、冒頭で提起した活字媒体と映像媒体を連動させた学びについて再度言及し、ともにアライナー矯正治療の未来へ進んでいきたいとの抱負を述べ閉会となった。

 なお、今後の「JAO日本版」創刊1周年記念Webセミナーは、第4回が12月14日(水)に菅原準二氏(宮城県開業)・尾島賢治氏(東京都開業)、第5回が12月21日(水)に佐本 博氏(東京都開業)を迎えてそれぞれ開催される。受講料は無料、申し込みはこちらから。また、第1回の岡藤範正氏(松本歯科大教授、11月30日開催)、第2回の岡野氏、第3回の尾島氏(12月7日開催)を含めた全5回すべてのセミナーは、各回の開催翌日より2023年1月12日まで振り返り配信を行っている。

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