2022年12月4日掲載

「臨床に活かす咬合の知識」を大会テーマに

第9回JUC発表会が開催

第9回JUC発表会が開催
 さる12月4日(日)、電気ビル共創館みらいホール(福岡県)において、第9回JUC(Japan United Colleagues)発表会(村岡卓也実行委員長、小山浩一郎会長)が「臨床に活かす咬合の知識」を大会テーマに開催(収録)された。

 これまでのJUC発表会では会員のみの発表で構成されていたが、今回は初めて外部からの特別講師として小出 馨氏(日歯大名誉教授)が招聘された。本大会は特別講演をはじめ、新人発表、シンポジウム、企業協賛セミナーが行われた。演題および演者は以下のとおり。

【新人発表】
「ファイバーポスト併用レジン支台築造への取り組み~接着阻害因子の除去方法について~」花岡洋介氏(兵庫県開業)

【特別講演1】
「卒前教育では教わらない顎機能診断の重要性」小出氏

【シンポジウム1】
「顎関節症における咬合治療のヒント」鈴木泰二氏(東京都開業)
「顆頭運動経路描記装置の咬合・矯正治療への活用」服部俊嗣氏(佐賀県開業)

【企業協賛セミナー】
「プロアーチ咬合器が可能にする顎機能に調和した補綴治療」小林善郎氏(佐賀県開業)
「リッジプリザベーションにおけるリフィットデンタルの有用性」小川直子氏(福岡県勤務)

【シンポジウム2】
「顎機能に調和したクラウン・ブリッジの構成基準」土肥博幸氏(長崎県開業)
「補綴治療のその後~メインテナンスの指標を検討する~」小山浩一郎氏(長崎県開業)

【特別講演2】
「人生100年時代・咬合の経年変化への対応が不可欠」小出氏

 なかでも特別講演を行った小出氏は、顎機能診断をテーマに、その触診法や臨床で有効なスプリントの設定と調整方法など、臨床に則した内容について解説した。そのうえで、口腔周囲の話だけでなく、体位や頭位のバランスにも言及し、「頭位が5度傾斜すると正中が1mmずれてしまう」といった例を挙げながらその重要性を説明し、全身を診る必要性があることを述べた。さらに、健康寿命を延ばすためには口腔機能の健康維持が重要であると話し、口腔閉鎖力の増加や唾液の分泌促進が期待できる「ベロ回しトレーニング」の方法についても解説した。

 なお、本大会のオンデマンド配信はきたる12月17日(土)、18日(日)の2日間を予定している。大会詳細および申込みはこちらをご参照いただきたい。

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