2023年6月4日掲載

「Prosthetic Treatment Considering Airway」をテーマに

日本臨床歯科学会東京支部、2023年度第1回例会開催

日本臨床歯科学会東京支部、2023年度第1回例会開催
 さる6月4日(日)、日本臨床歯科学会東京支部2023年度第1回例会(日本臨床歯科学会東京支部主催、大河雅之支部長)が、お茶の水ソラシティカンファレンスセンター(東京都)およびWeb配信にて開催された。今回は「Prosthetic Treatment Considering Airway」をテーマとし、「気道―Airway―」にフォーカスをあてた3題の教育講演と山崎長郎理事長による講演が行われた。

 前回まではWeb配信のみでの開催にとどまっていたが、今回から、現地とWeb配信のハイブリッド開催となった。演題および演者は以下のとおり。

【教育講演1】
「歯科臨床における⼝腔内装置を利用した閉塞性睡眠時無呼吸治療概論」宮地 舞氏(東京都勤務)

【教育講演2】
「Life-saving Dentistry ―気道中心の歯科医療―」飯田啓介氏(愛知県開業)

【教育講演3】
「Considerations about solutions in Airway Prosthodontics」吉田茂治氏(埼玉県開業)

【講演】
「Prosthetic Treatment Considering Airway」山崎氏(東京都開業)

 トップバッターを飾った宮地氏は、睡眠関連呼吸障害(SRBD)の定義にはじまり、日本での診断状況や口腔内装置による治療、検査の詳細などについて解説した。

 続く飯田氏、吉田氏は自身の臨床例を供覧しながら、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)患者の口腔内や上気道の解剖学的な特徴を挙げ、セファロ分析を用いた診断や、対症療法としての口腔内装置による補綴治療について解説した。

 山崎氏は自身の経験と歯科界の潮流を照らし合わせながら、「Airway Dentistry」の現在の位置づけを解説。さらに、自身の臨床経験からAirway Dentistryと咬合再構成などとの関係について論じた。最後に、本学会としては今後、臨床において無呼吸問診票などを活用することで、患者のスクリーニングを行っていくべきとした。

 全演題終了後には、登壇者4名によるディスカッションが行われ、その後の質疑応答ではそれぞれの演者が寄せられた質問にていねいに答えていた。

関連する特集